※※第121話:Make Love(in Splash).62






 時間をかけて、脱がしあって。


 サァ――――…

 まずは穏やかなシャワーに打たれ、再びキスを交わした。


 ちゅっ…くちゅっ…

 「ん……っ、」

 抱きあって、全身は濡れてゆく。


 ヌルッ…

 そうでなくとも、一箇所、抑えきれずに濡れてはいたが。





 「…は、っ、ん…っ、」

 熱を帯びる肌が触れれば、鏡面は曇る。
 濡れたくちびるが艶かしく動いて、音を聞かせながら舌を誘う。

 キュッ…

 右手と左手の、ゆびを絡めた。
 絡めれば10本あるのに、絡めているあいだは5本に感じて、触れているとこの上なく、心地がよいものだ。


 「は…ぁっ、」
 舌を抜きながらくちびるを離すと、滴に混じって唾液は落ちていった。





 そんでもってまず、髪から洗いっこしちゃいまして。

 「おい、おまえ、目ぇ閉じんな、俺は泡入んねぇように洗ってんだろ?」
 「うぎゃあ!すみません!わたしも気をつけます!」

 ほんとナナさん、気をつけて。




 戯れるように、仲良く洗いっこを終えますと、

 くしゅっ…

 「あ…っ、あ……」

 まずはナナの肌に、泡立てたボディソープが塗られていった。


 「じっとして…」
 耳に舌を這わせながら、薔は泡を使って肌を撫でる。




 「や…っ、ムリっ…っ、」
 「どうして?」

 はむっ…

 耳は甘噛みされ。

 「……っん、っ、」

 泡に包まれてゆくナナのカラダは、びくんっと跳ねる。


 「泡で撫でてるだけだろ?」
 薔は耳から、ちょっとだけくちびるを離すと、

 「指ではまだ触れてねぇよ…」

 吐息を吹きかけた。


 「はう…っ、」
 またしても、ナナの全身はふるえ。


 触れそうで触れない、その絶妙な距離でも熱く刺激するというのに、

 「泡でもこんなに感じんのか、ほんとやらしい肌してんだな…」

 フッと笑った薔は容赦なく、ヌルヌルと手を滑らせていった。












 ツッ…

 「あ…っん、」

 秘部にも泡が、塗られる。


 「泡付ける前から、ヌルヌルにしてたろ?ここ、」
 ゆっくり丁寧に、薔は手を動かし、

 「でなきゃ、動いただけであんな音、立たねぇもんな、」

 クスリと笑った。


 「ん…っ、あ、ぁ…っ、や、」

 そうすると恥ずかしさに、また疼いて濡れる。


 「ちゃんと洗いてぇから、足…開いて、」
 そして肩を撫でられ、ナナは素直に従わざるを得なかった。

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