※※第121話:Make Love(in Splash).62







 「羚亜くーん!あたしね、卓球にしたよーっ!」
 お昼休み、愛羅はまっしぐらに彼氏のもとへ。

 「そっかぁ、愛羅さんは、卓球が得意なんだぁ。」
 「ううん!卓球しかできないの!」
 羚亜の感心に、素直に返す愛羅。

 「それより羚亜くんは、何に出るの?」
 「俺はバスケにした。」
 「うそぉ、かっこよすぎる!転がしてほしいかもぉ!」
 「愛羅さん!?」






 「………………。」

 後ろの席には、パックのいちごミルクを飲むナナと呆れ返る薔。


 「…おまえが飲んでると、すげえ可愛いな、」
 「ぶへぇ!吹いちゃいますってーっ!」
 そしてこちら様も、なんだかんだでイチャつき始めた。

 「なぁ、もっと咥えて見せろよ、」
 「ちょっと待ってくださいよ!息整えますんで!」








 ……うわぁ、いちごミルクだとわかってはいても、やりとりめっちゃ卑猥〜。

 そう感じて仕方ない、周りの皆さん。




 「羚亜くん、後ろも仲良しだねっ、キシリトールのガムあげるっ、」
 「わぁ、ありがとう、愛羅さん。」

 食後のエチケットに、だね!
















 ――――――――…

 この日は金曜日で、最終授業は幸いなことに体育でした。

 「やっぱり暮中は、バスケにしちゃったのかーっ!」
 「あ?」
 崎多川は、仰け反っている。



 そんでもって、

 「あぁぁ、崎多川先生ぇ、さっそく宣戦布告ぅぅ?」
 「なになに!?桜葉さん、それ何の設定!?」

 バレーボールの練習に励もうとしているこのチームは、腐女子の確率が高かった。ようだ。



 「えええ!?そんな激萌えな設定があったのぉ!?」
 こちらでも、女子が仰け反る。


 あの〜、練習は……

 ナナはそれが、気になっている。




 「み、三咲さんの許可は、得ているの!?」
 「もちろんぅ、ナナちゃぁん公認ぅぅ。」
 「こけしちゃん!?何のこと!?」
 とうとうボールをほっぽりだし、ナナも会話に参加した。

 「三咲さん公認なら、あたしたちも使いたいんだけど…!」
 「何に何を使うんですかぁ!?」







 「あそこの女子、うるさいな、内容気になるじゃないか、」
 崎多川先生は、バレーボールのほうへと掛けていった。


 「こらーっ!お前たち、何をそんなに盛り上がってるんだぁ!?」
 「あぁぁ、会話に加わりたいだなんてぇ、さすがは受けぇぇ。」
 「え!?先生は受けなのか!?」

 やはりゾーラ先生は、総攻めか。




 「うわぁ、何か楽しそう!」
 「おい、お前は早く練習しろ。」
 元ネコの羚亜も参加したがっていたようだが、薔が強制的にコートへ連行した。

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