※※第120話:Make Love(&Jealousy).61






 「ん…っ、」

 堪らずふるえたナナのくちから、赤の混ざる唾液は滴る。


 く…ぷっ

 それでもゆびは少し、深く入れられて、耳は音を聞かせながら丁寧に舐められてゆくのだ。





 ぶるっ…

 ナナはかなりふるえた。
 もうすぐイけそうだ。


 ところがその瞬間、

 プッッ…

 ゆびは抜かれてしまった。





 「はぁ……っ、」
 薔はくちびるを離す。
 耳たぶからは細く、唾液が糸を引く。

 「……っ、あ…っ、」
 寸止めを食らってしまったナナは、股間をもじもじさせて、

 「次は、こっちな?」

 耳もとでくちびるを動かしてから、薔はトップスを脱ぎ捨てた。











 ヌッ…

 左の乳首に、血液が塗りたくられる。

 「あ……」
 目の前の光景があまりにもエロティックで、またしてもナナはソコをもじもじさせて。



 「おいで…」
 そして引き寄せられ、ふたりはベッドに重なった。













 ちゅっ…

 やけに赤い乳首へ、キスを落とす。

 「……はぁ…っ、」
 枕のうえで髪を乱し、薔は息を上げる。


 れろっ…

 ナナは舌を伸ばし、夢中になって舐め始め、

 「……っ、ん…っ、」

 一瞬びくんとふるえた薔は、少しカラダを反らした。





 「はぁっ、はぁっ、」
 彼は息を荒げながら、

 くしゃっ…

 右手でナナの、髪を乱す。


 「なぁ、そんなに、強く吸っても…、乳首は切れてねぇぞ?」
 ふと、汗ばみ笑った薔は、

 ちゅっ…

 血の滲む自身のゆびを、咥えた。



 「…俺が舐めても、鉄みてぇな味しかしねぇな……」
 濡れたゆびさきを見つめ、彼は呟く。

 その瞬間、

 はむっ…

 我慢がならず、ナナは乳首を甘噛みしちゃったのだ。





 「……っあ、っ、」

 枕をきつく掴み、艶やかな声を薔は零す。

 「んん…っ、」
 またしてもナナは、もうすぐイけそうで。






 そんななか、

 「あ…っ、ナナっ、あんま、噛むんじゃねえ…っ、」

 甘いこの呼び掛けに、

 「い、痛かったですか…っ?」

 彼女は咄嗟に、くちびるを離したのだった。

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