※※第120話:Make Love(&Jealousy).61






 「あ…………」

 雰囲気がエロティックで、ナナは声を零さずにはいられない。
 心臓だって、まるで、喉で鳴ってるみたいで。



 その鼓動すら、引き寄せるかのように、

 「ベッド…、いくか?」

 薔は甘く、確かめてきた。





 「はい…」
 ナナは小さく、応える。

 「なら、一緒に行こっか、」
 あたまをなでなでしてから、薔は彼女を抱き上げた。









 ……おいらたちも、ナイスでしょ?
 ご褒美ほしいくらいだよ?

 もちろん、ホットケーキで!(by.代表してゴールデンなやつ)















 ふわっ…

 ナナはそっと、ベッドに横たえられる。

 ギシ…

 仄かな明かりは灯るなか、ベッドは少し、軋んで、

 チュ――――…

 傍らに乗った薔は、覗き込むようにしてキスを落とした。



 「ん…………」
 ナナは彼の背中へと、両手をまわす。

 「はぁ……」
 吐息を混ぜながらちょっとだけ離して、見つめあって、再びくちづけあう。

 はむっ…



 「ん…っ、あ……」

 薔は彼女の髪を撫でながら、ゆっくり舌を入れてきた。

 くちゅ…


 「……はっ、ん…っ、」
 ナナも夢中になって、舌を伸ばす。

 音を立てて混ざりあう唾液が、くちびるを濡らしてくっつけさせて。


 ちゅくちゅくっ…ちゅぷっ…

 「ん……んっ、ふ…っ、」
 抜いては入れて、時々まわすようにして激しく絡め、舌の戯れは互いの口内を熱く淫す。

 時間の感覚は麻痺するほど、熱烈なキスをむさぼっていた。





 「は……ぁっ、」
 吐息のなかに唾液を引かせ、くちびるを離し、また見つめあう。


 「あ…のっ、」
 「ん?」
 髪を滑る手が、耳をゆびさきで撫でたりもして、ふるえてしまうナナは潤んだ瞳で告げた。

 「わたし…、ほんとは、バイト続けるより…、薔と、ずっと、一緒に…いたい……」

 と。







 「そっか…、おまえも俺と同じ気持ちか、」
 クスッと笑うと、薔はくちびるのすぐうえで言葉を吹きかけた。

 「嬉しいよ、ナナ…、ちゃんと伝えあう、ことも大事だな…」

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