※※第111話:Make Love(&Love juice).53







 「あっ…あ、そんなに、はやく、歩かないでください…」

 結局、マンションに辿り着いてもナナはこんな感じだった。




 エレベーターが、下りてくる。


 「…おまえ、俺の言った事覚えてんだろうな?」
 「なんのことですかぁ…?」

 チン――――…

 そして、扉が開いた。







 ぐいっ

 「んあ…っ、」

 かなり強引に連れ込まれて、いったん扉は、

 閉められました。













 ダンッ――――…

 壁に背中が押しあてられる。



 「あ…っ、」

 僅かな声を上げたナナの顎は、ぐいと持ち上げられますと、

 チュ――…

 くちびるが奪われた。






 「んんん…っ、ん……」

 ナナは甘い声を漏らす。


 くちゅ…

 くちびるはこじ開けられて、舌が口内に滑り込む。


 エレベーターは15階へと上り詰めてゆく。




 「ふぅ…っん、」

 ズッ…

 思わず腰が砕けたナナのからだは、壁を滑り、

 ぎゅっ…

 つよく腰を抱くと、薔は容赦なくいやらしく舌を絡めてきた。




 ちゅぷっ…ちゅくっ…

 「ん…ぅふ、は、ぁ…ん、」

 感じすぎて、ナナは無我夢中でキスをむさぼっていたのだけど、

 「んんん…っ!」

 達してしまった。






 「ん…はぁ、っ、」

 くちびるが離される。


 唾液が艶かしく、僅かな糸を引いて垂れる。





 チン――――…

 長いようであっという間か、15階へと辿り着いて、

 「覚えてねぇなら、教えてやるか?」

 またすぐにくちびるが触れあいそうな距離で、薔は囁いたのでした。

 「もちろん、おまえの躰にな…」














 「あっ…ぁぁ、」

 ゾクゾクとして、全身は期待に昂った。


 ぎゅ…


 「来い。」


 そして薔は、ナナの肩をつよく抱くと、


 支えるようにして歩き、部屋へと向かったのでした。






 ……ほ〜ら、言わんこっちゃない。

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