※※第111話:Make Love(&Love juice).53
醐留権&こけしちゃん組、羚亜&愛羅は参拝を終えたところを鉢合わせいたしましたので、各自ニコニコとふたりっきりの世界へ戻っていきました。
そんでもっていよいよ、ナナと薔の順番がやってきた!
最初は軽く、お辞儀をして。
「こちらを、放り投げればよろしいんですか…?」
「放るんじゃねえよ、そこに入れろ、」
目をぱちくりさせお賽銭を眺めるナナでしたが、見よう見まねでやってみたのです。
チャリン――――…
ガラガラ…
と鈴を鳴らしてから、二礼二拍一礼。
一礼のまえに、ふたりともおんなじ願いを描いたが、口にはせずにおいた。
「さて、行くか、」
「あっ、はいっ、」
そしてまた寄り添うと、もときた道を歩いて行きました。
じーっ…
もときた道を歩いてきたため、否応なしに甘酒と再会。
「何してんだ?行くぞ、」
薔はナナの手を引きましたが、
「ちょっとだけも、ダメですか…?」
どこかしら潤んだ瞳で、彼女は尋ねてきたのである。
「…仕方ねぇな、」
とうとう、薔からのお許しが出ました!
「酔ったら只じゃ置かねぇかんな、」
「ああありがとうございます!」
なんだかあったかそうなので、歩きながら飲むことにした。
――――――――…
「慎くんのお兄ちゃん、どこいっちゃったんだろうね?」
腹ごしらえを終えてから、司は慎の兄を探しておった。
「ほっとけよ、あんなヤツ、」
弟の慎はというと、探しておりませんが。
すると、
「ダメだよ!」
珍しくか、司が真剣に怒ったのである。
「お兄ちゃんとかお姉ちゃんは、大事にしないと!」
ってね。
「司っ、」
怒ってる司も、可愛かった。
「わかった!探すか!」
「うんっ!」
とにかく慎は、萌えております。
「あ〜、甘酒うま。」
……お兄ちゃんはここにいるから、はやく見つけてあげて!
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