※※第111話:Make Love(&Love juice).53
「ナナちゃぁん、電話に出ないからメールにしとこうぅ。」
ベッドのうえにて、こけしちゃんはニコニコと親友にメールを送った。
「出られないのかもしれないよ、」
隣にて、醐留権は笑っております。
「エヘヘぇ、さすがはゾーラ先生ぇ、ぜぇぇったいそうだと思うぅぅ。」
「しかし、ヤりすぎて危うく、年越しそばの存在を忘れるところだったね、」
やっぱりこちらもきちんとおそばを食べて、年を越した模様でございます!
めくるめくほどのそれぞれの年を、そばにいたいひとのそばにいられますようにと。
ぺかーっ
初日の出を拝んだんだか拝んでいないんだか、
朝を迎えました!
「おおお…!ありがとうございます!ちゃんとこけしちゃんに、メール返せましたよ!」
新年早々、あくまでメールの返し方がわりとバッチリだったナナさんは、テンションがちょっと上がった。
デコメとかは、いっさい使えてませんけど。
「よかったな、」
薔は笑って、彼女のあたまをなでなでします。
ちなみにふたりとも、ベッドのうえにてほぼ全裸です。
毛布とかは、掛けてますけどね、掛けるべきところには。
ドキドキドキドキ…
心臓がやたらうるさくて、伝わってしまわないかとナナは真っ赤で俯いた。
このままベッドでまたヤっちゃうのか!?とも思われたのだけど、
「今日はおまえ、飯食ったら出かけるぞ?」
あたまを撫でながら、薔は言いました。
飯というか、おせちだけどね。
「あっ、はい…」
新年早々どこに出かけるのかな?と思ったナナだったが、染まるほっぺで小さく頷く。
そこへ、
「ワンッ♪」
花子が、尻尾をフリフリ新年のご挨拶にやってきた。
「花子ちゃーん!」
テンションがさらに上がったナナは、
「今年もよろしくお願いします!」
「ワン(※ナナちゃん、服)!」
ベッドのうえにてペコリとあたまを下げた。
よって、
「おい、」
後ろからは、たいそう不機嫌そうな声が。
「おまえらばっかで、やんなよ、」
新年早々拗ねてくださった――――――――――っ!
※ワオ――――――――ン!
萌える乙女たち。
「すみません!写真撮ってもいいですか!?」
「このカッコで撮んのか?」
「ぎゃあああ…!」
「ワゥン(いやん、ご主人さまったら)…」
…こいつは初っぱなから、
にぎやかだぜ!
[ 294/538 ][前へ] [次へ]
[ページを選ぶ]
[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]
戻る