※※第110話:Make Love(&Sex aid).3
ドキドキドキドキぃぃ
こけしちゃんズパパは、これでもかと言うほどドキドキしておった。
「ぞ、ゾーラさぁん、お兄さぁんはぁ、お元気ですかぁぁ?」
「はい、お父さんと兄が仲良くなれたようで、光栄です。」
またお父さんだよぉぉと思うパパうえのまえ、ゾーラさん?と醐留権は思っております。
(お父さぁん、それはあたしの特権ねぇぇ。)
ニコニコと憤慨する、こけしちゃん。
「ささぁ、こちら悠香が煮たんで、召し上がってくださいなぁぁ。」
「いただきます、」
母うえはやたら、上機嫌です。
「えーっ、二年参りに行くのお?……今から!?」
司は電話口で、慎とラブトークを繰り広げておる。
「いいじゃないぃ、司ぁ、慎くぅんがせっかくぅ、誘ってくれてるんだからぁぁ。」
こけしちゃんはさりげなく、弟の背中を押した。
そのとき、
「いやぁ、うちの娘は見ての通りぃ、おっとりなもんですからぁぁ、ゾーラさぁんにご迷惑でも、お掛けしてるんじゃないですかぁぁ?」
おっとりとパパうえが、申し出たのである。
こけしちゃんが、再び憤慨するよりはやく、
「とんでもない、」
醐留権は微笑んで、返したのでした。
「そこもまた悠香さんの、魅力ですよ。」
と。
こけしちゃんは思わずポッとなったが、
このハレンチ教師ぃぃっ!
と、パパうえは泣きながら叫ぼうとした。
その瞬間、
スタン――――…
ゲイちゃんが醐留権の膝のうえに、乗っかったのである。
「ニャ〜、」
「まぁぁ、ゲイちゃぁんも認めるだなんてぇ、さすがはゾーラさぁんぅ!」
感心するママうえ。
「すごぉいぃ組み合わせぇぇ…」
うっとりするこけしちゃん。
そして、口をあぁんぐりと開けるこけしちゃんズパパ。
「恋愛シュミレーションゲームのひとに次いでぇ、二番目ですぅぅ。」
「恋愛シュミレーションゲームのひと…?」
ママうえの言葉にはてなマークを浮かべた醐留権だったが、やはりゾーラさんだったと思っておりました。
“いい加減認めちまえよ、しっかし男は硬てぇな、”
さすがは、猫界のサディストこと、ゲイちゃんなのでございます!
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