※※第101話:Make Love(&Make Love!).3
『私の推理は、間違ってなどいないはずだ、』
ここは、“愛の”マンションです。
周りにハガキを託しまくったわりには、夕食を終えたナナと薔もリビングにて、録画のドS探偵ゴルゴンゾーラを観ながらせっせとハガキを描いておった。
(※こけしちゃんはオンリーな一番と一緒ですので、アニメはばっちり録画済みです。)
ちなみにこの日は、推理内容を覆されてしまったゴルゴンゾーラが最強のライバルである“怪盗レッドチェダー”に再び立ち向かってゆくという、一回の放送だけではとてもじゃないけど終わらないような内容になっていた。
「なぁ、おまえそれ、何描いてんだ?いわゆるテトラポッドの集団ってやつか?」
「はいーっ!?こちら、わたくしなりのザザえもんでございますけどーっ!」
とか仲良く会話をしながら、優先はもちろんハガキを書くことです。
『…くそっ、なぜレッドチェダーは、あの包囲網を掻い潜り“プロセスの指輪”を盗むことができたんだ?』
テレビではゴルゴンゾーラさんが、真剣に悩んでおる。
それより何より、どこまでもチーズであります。
(うんうん!やっぱりいつ見ても、ゴルゴンゾーラさんは醐留権先生にそっくりだね!)
ナナは頷きながら、大感心。
そんな彼女を薔はやたら不機嫌そうに見つめ、寄り添う花子は尻尾を振りながらただならぬオーラを感じ取っている。
いったんハガキは、置いときます模様で、
「おまえ、嬉しそうだな、」
「そんなことはまったくございませんけど!って、近い!おカオ!」
今にもキスされちゃいそうな距離に、ナナはすぐさま真っ赤になった。
こんな風に、かなり和やかムードを醸し出しておったのですが、
『キミとボク、半分こ、夢見るさけるチーズ〜♪』
いつの間にかゴルゴンゾーラさんは終わった様子で、停止した花子が続けてリモコンを弄ると特番の歌番組の真っ最中だったのだ(しかもまたしてもチーズ)。
時刻は20時を、まわったところでございます。
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