※※第96話:Make Love(+Planetarium).42







 (あぎゃあああああ――――――――――っっ!)

 大興奮して真っ赤っかになったナナは、こころで鼻血を吹くと同時に勢いよくノートを閉じた。

 いきなりのこけしちゃんズ禁断小説が挟まれましたが、只今夜でございまして、こちらはリビングでございます。




 ハァハァとナナは、こころで息を荒げていた。

 (こっ、こここけしちゃん!?こちら、痛い目とやらに遭っているのは、ほんとうに醐留権先生なんですかぁ!?)



 ……うん、君の最愛の彼氏も、ある意味痛い目に遭っている感は否めない。





 (いやもう、可愛いんだかエッチなんだか、困るよ困る!)
 そして未だ心臓バクバクで大赤面中のナナさんは、

 「あああ、あのっ、薔っ!」
 「なんだ?」

 ソファに並び花子をなでなでしていた(またその状況で熟読してたのかよ)、彼へとけっこう大きな声を掛けてみた。

 「声を抑えながら、エッチなお声を出していただいてもよろしいでしょうか!?」

 ってね。







 返ってきた答えは、

 「…………あ?」

 ちょっと濁点がついてすらいた。



 ……ひぇええ!





 そして、

 「いっそおまえが抑えてるか?」
 「ひぎゃあ!」

 そのままナナは、後退ることも赦されず、

 ドサッ――――――…

 ソファの上へと押し倒された。





 「あ…っ、あの、」
 何かを告げようとしたナナなのですが、

 チュ――――…

 すぐにくちびるを奪われる。




 「ん……っ、」
 心地よい匂いとキスの感触で、彼女はだいぶうっとりと甘い声を漏らし、

 くちゅっ…

 滑らかにいやらしく、舌は入り込んできた。



 ここらで、とっても恥ずかしそうにした花子は、ついていたテレビをリモコンで消してから、控えめに尻尾をフリフリお部屋へと向かいました。

 「ん…っ、ん……」
 骨抜きにされてゆくナナは、必死で薔へとしがみつく。

 舌は舌で絡めとられるなか、

 「はぁ…っ、」

 ふと、ちょっとだけくちびるは離され、濡れたナナの下唇に人差し指をそっと当てると、薔は甘く囁いたのである。

 「ほら、もっと口開けろよ…、奥まで舌入れらんねぇだろ?」







 「あ…っ、」
 熱い息を吐き出す、ふるえるくちびるを、ナナはおもむろに開いてゆく。



 「あぁ、おまえの舌、痙攣してんな…」
 すぐ上でフッと笑うと、

 「すげえそそる、舐め回してぇ…」

 くぷっっ…

 薔はかなり深くへ、舌を入れてきた。

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