※※第96話:Make Love(+Planetarium).42







 こけしちゃんはマイルームにて、実にニコニコとおめかしタイムでした。

 そこへ突然、

 「姉ちゃん、あのねーっ、」

 ゲイちゃんを抱っこした、司がやってきたのである。




 「あぁぁ、司ぁ、ノックくらいしなさいぃ。お姉ちゃぁんだってこれでもぉ、れっきとしたレディなのよぉ?」
 「そんなん知ってるもーん!」
 「ニ゛ャー(※いーや、お前はまだまだ青ぇな、)」
 おっとりにおいてプリプリし始めたこけしちゃんに、プリプリで返した弟は、

 「あのね、おれこれから、慎くんちに遊びに行ってくるーっ!」

 と、ご丁寧にも姉にきちんと、報告をしたのです。




 「司はほぉぉんと、慎くぅんと仲良しねぇ。恋愛感情は芽生えそうぅ?」
 「おれ、よくわかんなーい、」
 相も変わらず仲むつまじい姉弟に、ゲイちゃんはいささか呆れ気味である。


 「お姉ちゃぁんはぁ、ちょぉっとだけ、それに期待してるのよぉぉ?気をつけて行ってらっしゃいぃ。」
 「はーい!」
 どちらに対して元気よく返事をしたのか、とにもかくにも司は部屋を飛び出して行きました。



 飛び出してゆく際に、司の腕の中から降り立ったゲイちゃんは、

 すとん

 とこけしちゃんの、お膝の上に乗っかった。




 「あぁぁ、ゲイちゃぁん、」
 こけしちゃんはニコニコと、ゲイちゃんをなでなでする。


 “やわらけぇな、おれはここが好きだ、”

 …あの〜、ゲイちゃん、柔らかいのが好きとか、こけしちゃんはおそらく嘆くと思われますが!













 ――――――――…

 「ほんとにありがとうございマシタ〜!おふたりのラブラブ具合デ、全ては解決されマシタ〜!」
 となると解決されていない気が否めないハリーは、明るく笑いながら既に靴を履いちゃっております。


 「ハリーさん、いきなり結婚ばかりは言わずに、さりげなくでお願いしますよ?」
 「Yes!」
 ナナが最終諭しをしたところで、

 「では〜、ワタクシこれから〜、実穂子さんをさりげなく、お迎えに行ってまいりマース!」

 陽気に手を振るハリーは、玄関を出て行った。






 「俺らも支度すんぞ、」
 「あっ、そうですね!」

 そんでもって、本日はちゃんとバイトを休みにしてもらったナナと一緒に、薔はデートの支度に取り掛かったのでありました。

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