※※第87話:Make Love(+Reward).34






 パサッ――――…

 禁断なそのノートは、薔の手によりナイトテーブルへと置かれまして。


 「あのぅ…、お熱出てませんよね…?」
 「出てるかもしんねぇな、」

 …えええっ!?

 薔は至って落ち着いておりますが、

 「大丈夫ですかーっ!?」

 慌てふためいたナナは、思わず彼の額に手を当ててみた。





 「うむむ、熱いのかがよくわかりませんね…」
 「それよりおまえは、何やってんだ?」

 ……………はっ!!


 「ぎゃあ!どさくさに紛れて!」
 「おまえがな、」

 …最近、ナナさんは、どさくさに紛れるのが上手くなった。
 のか?



 驚いたこのとき、ナナは手を引っ込めようとしたのだけど、

 ぎゅっ…

 そっと、手首を掴まれていた。




 「ナナ、」

 甘い至近距離で、微笑と共に薔は囁きます。

 「ご褒美、ほしいか?」






 鼓動と火照りを抑えきれないナナは、黙って素直に、頷く。


 「なら、おいで…」

 雅趣に富む、エロティックにも誘われ、ふたりはからだを重ねた。













 ギシッ…

 ベッドは時折、軋みます。

 「ん……」

 クチュ…チュプッ…

 ナナが上になって、音を立てた濃厚なキスをむさぼり合う。
 いい匂いにもすべてはやられそうで、ナナの頭の中はクラクラと真っ白になってゆく。



 「はら、舌もっと出して…」
 「ん…っ、」

 無我夢中で、ナナは舌を伸ばし、

 チュクッ…

 艶かしく濡らして、薔は舌を絡めてくる。



 「ん…んっ、は…ぁん…っ、」

 ナナは既にかなり、全身のちからを奪われており、

 ぎゅっ…

 左手で彼女の腰を抱くと、

 スッ――――…

 薔はそのパジャマの中へ、右手を滑り込ませた。







 くにゅっ…

 辿り着いたしなやかなゆびが、やわらかく乳房を揉み上げる。

 「ん…っ、ふぅ…っ、」
 ナナは否応なしにビクッとし、声を上げそうであるがキスで抑えられていた。


 「んっ、んっ…っ、」

 ぎゅ…

 堪らず、ナナは薔の肩をTシャツの上から掴み、あいも変わらず胸は揉みしだかれてゆく。


 「は…っ、」

 やがて少しだけ離したくちびるから、とろけそうな唾液は糸を引いていった。




 「そこばっか、ダメ…れすっ、」
 「つっても乳首、すげぇ起ってんぞ?」

 クリュッ…

 とうとう、人差し指と中指で擦るように、乳首は弄られだした。


 「あ…ぁっ、ン、や…っ、」
 カラダを反らし、ナナはふるえる。



 くしゅっ

 薔はナナの髪にゆびを絡め、左手で彼女を引き寄せると、

 ちゅっ…

 首筋へとキスを始めた。



 「あ…っん、あ…っ、は…ぁっ、…んっ、あン、」
 乳首はゆびでこね回され、痕をつけくちびるは肌を這い、

 「はぁ……」

 ふと、吐息を吹きかけてから、耳元ひどく近くで、薔は囁いた。

 「いい声…、もっと鳴けよ…」






 「ん…っ!」

 囁きにも刺激され、ナナはイけてしまい、

 「ここ、クシュクシュにして…もう濡れてんだな…」

 パジャマの上から薔は秘部へと触れたのでした。

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