※※第87話:Make Love(+Reward).34







 ギシ…

 ベッドが少し、軋む音を立て。


 「や…っ、」
 「どうしてだい?いつもは素直に、抱かれてるじゃないか、」
 屈み込んだ要は、

 チュク――――…

 いきなり激しく、口づけた。


 「ん…っ、ん…」
 枕を掴みながら、舌を絡めてくるその仕草が堪らなく愛おしい。


 唇から離れたキスは、滑らかな肌を伝い落ちる。

 「あ…っ、ン、ゃ、…あ…ん、」

 艶いた声に、刺激もされて、

 プツン…

 要はそっと、シャツのボタンを外していった。



 「あ…っ、ッ、やだ…っ、」
 「でも、ここはもう感じているみたいだ、」

 キュッ…

 忍び込ませた手で、胸の突起を弄る。


 「あ…っ!ぁ、ん…や、ダメ…っ、」

 ファ―――――…

 シャツがはだけて、滑り落ちる。




 「はぁ…っ、はぁ…っ、」
 髪と共に吐息は乱れゆき、シーツも厭らしく波を打って、

 「もう、ガマンできそうにない、」

 汗ばむ要は耳元で、甘く囁いたのでした。


 「そろそろ挿れるよ、薔…」















 (あわわわわ―――――――――――っっ!?)


 真っ赤っかになったナナさんは、いったん勢いよくノートから顔を上げた。

 (やだもう、可愛いじゃないの―――――――っ!)

 おーっ、ぉーっ…(※萌えのエコー)




 こけしちゃんとのお約束通りですと、癒されている場面のはずですが、やはりナナは大興奮しておりました。




 (おおおっ…!この後どうなるの!?)
 とにもかくにもドッキドキで、再びノートへ目を落とそうとしたナナは、

 「おい、」

 寝室の入り口より、たいそうご機嫌ななめな声を掛けられたのです。

 「おまえ、何か嬉しそうだな、」






 (ぎゃあ――――――――っ!!)


 再び物語に耽るどころでは、なくなってしまったナナは咄嗟に勢いよくノートを閉じていた。



 「またソイツか、」
 不機嫌なまま薔は、ベッドへ堂々と歩み寄ってきます。
 ちなみに彼が何をしていたのかと言いますと、お洗濯ですね。
 制服たちがすごいことに、なっちゃってたんでね。


 「すみません!わたくしそんなに、嬉しそうでしたか!?」
 「あぁ。」
 慌てふためくナナの隣、薔も一緒にベッドへ入ると、

 ぐいっ

 なんと、例の禁断ノートを、取り上げちゃったんです!



 (あぎゃあああ―――――――――――っ!!)

 ナナは絶体絶命に追い込まれるかと思いきや、

 「見ちゃダメですよーっ!?」
 「見るわけねーだろ、交換日記なんだろ?」

 …あ!そういえば!

 かなりセーフだった。

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