※※第85話:Make Love(+Intercourse).32
起きてからもやっちゃったのかは、ご想像にお任せすることとしまして、
バスルームにて。
「あ…っ、あっ…」
ぶるっとふるえたナナは、甘い声を響かせた。
「おい、エロい声ばっか出すんじゃねぇよ、ただ洗ってるだけだろーが、」
堂々と言った薔は、泡に塗れて手を動かす。
「や…っ、これ、出さない、ン、ほうっ…が、ムリっ、あ…んっ、」
これは、ほんとうにただ洗われているだけなのか?
「おまえも手ぇ動かせよ、」
「んや…っ、そこ、や…ぁっ、」
なるほど。
どうやら、洗いっこをしているみたいです!
――――――――…
(あぁあ、エッチだったよ、もうっ…)
とは言っても、君も一緒に醸し出してたんだが、ナナはリビングのソファにてくたぁっとしておりました。
既に朝食兼昼食やなんかは済ませてございます。
「おい、ナナ、」
……びくびくぅ!
「ははははは、はいっ!?」
突然頭上で名前を呼ばれ、やっぱり赤面したナナは慌てて起き上がった。
ドサッ
テーブルの上に、参考書や問題集等をどっさり置いて、薔は言いました。
「おまえはこれから勉強しろ、」
とね。
「かしこまりましたぁ!」
「一秒でも寝たらお仕置きだぞ?」
「えええ!?」
ここは是非とも、一秒くらいなら寝てほしいところであるが、ナナは薔とお勉強に励むことと相成りました!
ナナちゃんファイト、と、花子も見守っております。
「うーん…」
ナナはまず、苦手な英語からやっつけてゆくことにした。
(これは、何語ですか?)
…うん、英語だよ。
インド‐ヨーロッパ語族ゲルマン語派中の西ゲルマン語群に属するよ。
とりあえず英語についてを辞書で引いてみたほうがいいのか、とにもかくにもナナはうんうんと唸っていた。
すると、
つん
と、ほっぺたをつつかれたのである。
(うはぁ!?)
ビクッとして隣へ視線を送ると、
「……………、」
テーブルに頬杖をつく薔は、黙って片手で彼女の頬をツンツンしておりました。
「何をなさってるんですかぁ!?」
「仕返しだ。」
…えええ!?
やはり、ちょっかいは出したいんだね。
「それより、なんだかとっても、可愛らしいんですけどぉ!?」
「あ?」
君たち(特にナナ)は、真面目に勉強する気あるのかい!?
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