※※第85話:Make Love(+Intercourse).32






 「あぁんっ!」

 愛を告げあうなかも攻められっぱなしでしたので、ナナは達してしまった。

 「あ…っ!」
 否応なしに激しく収縮したため、彼女の腕を掴み少し反ると、薔も中へ発射した。


 感じ取る、中は熱く、クリも擦れて膨れじんじんしている。





 グッッ…グチュッ…

 そしてまたすぐに、動きだして、

 「ナナ…」
 少し潤んだ瞳で見上げると、

 ぐいっ

 「ん…っ、」

 薔はナナのあたまに片手をまわし、引き寄せてくちづけた。


 くちゅっ、ちゅぷっ…

 「んっ、ふ…っ、」

 下では液が混ざりあい、上では濃密に舌が絡みあう。




 「は…っ、」

 濡れて少しだけ離して、見つめあい、グプグプと繋がって音を立てた。




 「牙…出せるか?」
 「え…っ?」

 ふいに薔が問いかけて、ナナはドキッとしたのだけど、

 「アああっ!」

 それ以上に、カラダは跳ねてまたまたイった。



 「はやくしろよ…」
 「ん…っ、あ、んっ…」
 それでも薔は容赦なく、従わざるを得ないナナは、くちびるのあいだ牙を覗かせる。


 プツ…

 すぐさま牙を、くちびるに刺して、

 「ほら、飲んで…」

 艶っぽく、薔は微笑んだ。



 「ん……」

 ナナは泣きながら、彼のくちびるへと吸いつく。


 ちゅっ、ジュルッ…

 「…っ、ん…っ、」

 下では白いの、上では赤いのが体内へ流れ込むため、吸いつきながらナナはまたしてもイっていた。


 「はぁ…っ、」

 血が混じる唾液で繋がり、いったんくちびるを離す。


 「あのっ、まだ…っ、」
 いっぱい血が出てるんですけど、ということで、ナナはキスを再開しようとした。

 ところが、薔は、

 ちゅっ

 ナナの耳元や首筋へと、キスを始めたのである。


 「やっ、あ…っ、薔っ…」
 くちびるのやわらかな刺激により、ナナはビクビクと躰をふるわす。

 肌にはキスマークのように、血液がいくつもこびりついて、

 「なぁ、」

 やがて、甘く見つめると、濡れたナナの髪を撫で薔は告げたのでした。

 「赤く染まることはちっとも、汚れてなんかいねぇんだな…」

 と。





 「…――――――っっ!」

 ナナは達してしまったけれど、死に物狂いで彼の言葉の意味を探す。


 「それでも俺は、すべてでおまえを、」

 抱きしめ、薔は囁いた。

 「汚しつづけるんだろうな…」










 あかく染まることは

 ちっとも

 汚れてなんかいないのに










 「は…っ!」

 ビクンッ――――――…!

 立て続けにナナはイけているのだが、何度でもイけそうなほどに全身は彼で満たされていた。


 「…っあ!」

 きゅっ

 抱きしめた背中へ、そっとゆびを食い込ませ、薔もまた達した。

[ 475/543 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る