※※第85話:Make Love(+Intercourse).32







 ヌプヌプと動かしていると、卑猥に塗れた愛おしさに、なぜだか無性に泣きたくなる。

 「はぁっ、はぁっ、」
 薔は荒く息をしながら、汗に濡れた髪を片手でかき上げた。


 「…っ、おまえ、擦らしながら乳首すげぇ起ててんな、」
 吐息混じりに、妖しく薔は笑って、

 「だって、も…っ、わたしがイっちゃいますってぇ…っ、」
 涙混じり、弾ませるようにも動き、ナナは応える。



 「…っ、く…っ、」
 薔は僅かにカラダを反らし、

 ぎゅっ

 と、既にかなり湿っている、シーツを掴んだ。




 「イっても離すんじゃねぇぞ、とりあえず咥えろ、」
 「えっ…?」

 いやらしさにより、疼き過ぎて限界寸前のナナへと、

 「咥えながらでも擦れんだろ?はやく咥えろよ、」

 これでもかというほどの色っぽさで、薔は命じた。





 そのときナナは、ちょっとイけてしまったのだけど、

 はむっ…

 「ん…っ、」

 挟んでいるため亀頭をやさしく、口に咥えてみたのでした。









 …ッ…チュプッ…グプッ…

 「んむ…っ、」

 舐めながら動くほどに、汗と唾液でも濡れてゆく。


 「…っ、でる…っ、」
 一瞬、左手できつくシーツを掴んだ薔は、

 ぐっ…

 とナナの頭を、右手で抑えてから、

 「…あっ!」

 射精した。



 「ん…っ!」
 挟射で、口内へも勢いよく、注ぎ込まれる熱さにナナは疼き濡れる。


 ゴクンと嚥下して、

 「はぁっ、はぁっ、」

 激しく呼吸をしながら、ナナはゆっくりカラダを起こした。

 離した胸にはまだ、愛おしい感触と液が残っている。



 「はぁ…っ、」

 薔は深く息を吐いてから、

 ぐいっ

 つよくナナを引き寄せた。




 ドサッ―――――…

 乱れきったベッドのうえ、熱く濡れた肌が重なる。


 「今度はおまえが上になれ…」
 「ん…っ、はい…」
 ひどく近くで見つめあって、薔はナナの髪を撫で、囁いた。

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