※※第83話:Make Love(+Play!).30
『…――I'm unbeautiful creature.』
穢しあって、溺れたい。
背徳であるがゆえに、
愛は燃え上がる。
小さなホールは、確かに小さくはあったがなかなか趣のある外観だった。
おまけに、とある部員くんのコネで、貸出料は無料だった。
13時までは、好きに使って良いとのことです。
「それにしても、見事に演劇部(うちら)しか集まらなかったね…」
「そうだね、お忍びで来てる人もいないね…」
部員の皆さんが、怪訝にも思いコソコソと話していると、
「それなら心配いらないわ!」
和湖部長が得意気に、明かしたのです。
「劇の本番の日付は、一週間余計にお知らせしてあるもの!」
…うわぁ、部長!
ただ笑ってるだけじゃなかったんですね!
「さすがは部長!」
「おほほほほほ!」
皆さん、この分で持ち上げておけば、きっと苦情にも快く対応してくれるさ!
「おおおっ…!三回書いて飲み込むといいのは、何という漢字でしたっけ?」
「俺の名前にしとけよ、」
「ぇぇぇえええ!?」
これはまた、難しい漢字がきたものであるが、ナナは言われた通りにやってみた。
“人”ではない(おまけに画数多い)ので、いささか時間は掛かった。
「なんか、恥ずかしくなってきちゃいました…」
「良かったじゃねーか、」
うん、緊張より面映ゆさが勝ったんで、結果オーライ!
……………たぶん。
先ほど名誉を挽回した部長さんは、既に肩をふるわせ含み笑い。
「帰りは誰か、運転してって…」
「ヨコシマしか免許持ってないよ!しかも中型で持ってるんだから、生かしてよ存分に!」
横科先生の魂は、抜けかけております。
くれぐれも、髪と同じ運命は辿らないようにね。
そんな横科の頭を照らすのか、劇の行方を照らすのか、空は天晴れ快晴です!
「おい、ちゃんと前見て歩け。」
「ぎゃあ!」
薔は呆れておりますが、真っ赤になったナナがどこを見ていたのかはご想像にお任せすることとしまして…
とにもかくにも、こんな感じで、和気藹々と正面玄関へ向かって行ったんだとさ。
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