※※第80話:Make Love(&Feel…).28
その後はですね、とりあえずシャワーを浴びまして、やはり薔が夕食の支度をしたのですな。
花子のお散歩は朝に済ませましたので、ナナと花子はリビングでテレビを観たりしてね。
しかし、ナナはずっと、あることを考えておった。
―――――――――…
(えーと、今日が11月11日だから、12月24日までは…、えーと、何日あるんだろ?)
ナナは指折り、日数を数えてみる。
「なにやってんだ?」
「なななんでもないです!」
ちなみに只今、お夕食の時間でございます。
(よぉ〜し!まだ1ヶ月以上あるよ!)
だいたいで、日数を叩き出したナナは、
とある一大決心をした。
「あのっ、薔っ!」
「なんだ?」
至って落ち着いて返した彼に、ナナは意を決してお願いしたのでした。
「わたしに、アルバイトをさせてください!」
――――――――…
夕月の携帯に、美咲の母からの不在着信が、2件、入っていた。
プルルル――…
仕事中だった夕月は、人気のない場所で義母へ電話を掛ける。
呼び出し音が、三回と鳴らないうちに、義母は電話を繋いだ。
「すみません、お義母さん、只今仕事中でして、」
『鎧さんっ!大変なんです!』
落ち着いてから掛け直そうと思っていた夕月だったが、義母はいつにもなく慌てている様子だ。
「…どうなさいました?」
そのまま夕月は、真剣に耳を傾けた。
『美咲の写真が、一枚、見つかったんです…』
義母は、おもむろに話し始め。
「それは、あの、消えた写真のことですか?」
『そう…だと、思うんです、ただ…』
そして、義母は何かを言いかけたのだが、
『あの、お電話では、何とも…、とにかくあの写真を、お送りいたします、ご覧になって、確かめてみてください…』
言葉を押し留め、電話を切ろうとした。
「わかりました、」
夕月は、応えようとした。
ところが、
『…薔くんが、心配だわ…』
ボソッと告げられた義母の言葉は、耳に届いてしまったのだ。
「お義母さん?」
ツーッ、ツーッ…
電話は、切れた。
「あの子が一体、どうしたんだ?」
誰も知らないところで、物語の歯車は、少しだけ、
軋む音を立てた。
…―Please protect so that the gear doesn't go wrong.
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