※※第80話:Make Love(&Feel…).28







 「あぁ、王子、あなたはどうして王子なのですか?」
 姫はひどく棒読みで、尋ねました。

 「おまえが腑に落ちねぇなら、俺は別に伸し上がってやってもいいぞ?」
 王子はアドリブで返した。


 …………………え?


 「一人殺ることにはなるがな、」
 「ぎぇえーっ!」






 (あぁ、既にアドリブ入ってらっしゃる…)
 架空の王の危険などもろともせず、周りはたいそう、うっとりしております。








 「ねぇ、三咲さんのセーター、どう見ても、あちらは…」
 「う、うん、どう見てもね…、サイズが大きいよね…」


 …うう羨ましすぎ!
 そして部長は笑いすぎて、既に力尽きてる!





 「ひひひひ一人殺るんでしたら、お願いですからっ王子っ…、ゲホッ、落ち着いてくださいよ!」
 「落ち着いて殺れってことか?」

 …ひえーっ!

 「ぢがいまっ、ゴホッ、いぎおい、余って、むせちゃったんですっ、でをっ、ゲホッゲホッ、入れて、くださいっ!」
 「大丈夫か?挿れりゃ治るのか?」
 「ぎぇえっ…!ゴホッ、」

 むせているせいではなく、ナナは真っ赤っか。
 薔は至って落ち着いて、そんな彼女の背中をさすっております。

 ちなみに、ナナさえむせなければ、王子で落ち着く予定でした。




 この光景を見ながら、周りは、

 (い、挿れる…!)

 妄想がもう、かなりR指定。





 「とりあえずおまえ、休憩しろ。」
 「ゴホッ、ゴホッ、」

 相も変わらずむせつづけているナナを、薔は支えるようにして隅のほうへ連れてゆきました。


 メインのおふたりが、休憩に入っちゃった…

 残された出演者の皆さんも、つられるようにして休憩へと入りました。

[ 410/543 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る