※※第79話:Make Love(+Make Love!).1







 「はぁっ、は…ぁっ、」
 涙で睫毛は濡れ、肩で息をするナナの髪をそっと撫でると、

 「ほら、あれだけでもう、ビッショリだぞ、」

 薔はクスッと笑った。



 「も…っ、喋って…いいん、ですかっ…?」

 未だ乱れた息づかいで、呼吸をつづけていたナナは、

 くいっ

 顔を持ち上げられた。




 「鏡に映ったおまえの姿が、堪んねぇよ、ナナ…」

 もう少しで、くちびるは触れ合いそうだ。


 「でも、こっちは最高に堪んねぇな、ちゃんと向き合ってキスするぞ、」






 肌はもう、湿っている。

 暖房はタイマーで掛けられていたため、とっくに切れたのに、こんなにも熱い。



 素直に従ったナナが、薔と向き合った瞬間、

 タンッ――――――…

 鏡に背中は押し当てられ、

 ちゅっ

 待ちに待った、くちづけをされた。



 「ん………」

 熱は上がる一方で、少しひんやりした鏡面が、背中に心地よい。


 ちゅくっ…

 舌が絡められ、くちびるの感触だけで全身は悦びに満ちた。


 「ん…っ、」
 うっとりと、ナナは甘い声を漏らす。

 鏡には熱が伝わり、曇りができてゆく。



 「んっ…っ、ん……」
 何度も艶かしく、舌とくちびるを重ね、絡めた。





 「は…ぁっ、」

 ゆっくり、離されたくちびるは唾液でまだ繋がっている。


 ナナのくちびるを、そうっと舌でなぞってから、

 「どーせなら、全部脱げよ、」

 薔は彼女のカラダに残されていた、パンツすらも脱がしていった。





 つま先を、湿ったそれが滑り落ちた。

 パサッ…



 「ここはなんでこんなに、グショグショになってんだ?」
 しゃがんでいる薔は、イジワルな笑みを浮かべ、ソコを見つめる。

 「だって…、薔がさっき、ゆびで、いじったから…」
 もじもじするナナは、足を閉じようとするのだけど、

 「俺はおまえのここを、どう弄ったか、覚えてるか?」

 と、問いかけられちゃいました!



 「ぇぇえ!?」
 もしや、と思ったナナの下、

 「再現してみろよ、」

 薔はやっぱり、そうきたんですな。




 「この状態でですかぁ!?」
 「当たり前だ。目の前にこんな可愛い場所見えちまったら、弄らせてみたくもなるだろ、」

 ……ううぅっ。





 ものすごく火照っているナナさんは、

 「え、えと…、」

 クチュッ…

 ソコに右手を当てた。



 「もっと足開け。俺は胸も弄ってたぞ、」
 「ん…っ、」

 恥じらいながら、ナナはおもむろに足を開き、

 くにゅ

 胸も揉み始めた。



 「キレイに糸引いてんな、おまえのゆびが光って見える、」

 愛おしそうに、でも妖しく見つめる薔の前、

 クチュックチュッ…

 「はぁっ、あ…っ、」

 ナナはゆびを動かす。



 「すげぇやらしい…、太股に愛液が伝い落ちて…」

 そう、囁くよう言葉にすると、

 ツ――…

 「ひゃ…っ、」

 薔は右手を伸ばし、人差し指に蜜を絡め取った。




 ちゅっ

 濡れたゆびさきを舐め、

 「甘…」

 呟いた薔は、

 「もっと舐めさせろ、」

 ソコへと顔を近づけた。

[ 404/543 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る