※※第79話:Make Love(+Make Love!).1







 バサッ…

 とうとうナナは、纏うものはパンツだけの姿にされてしまった。


 仄かな灯りのなか、染み出しているのがわかる。




 「は………」

 腕にも背中にも、くちづけられ、

 「ん…っ、あ…っ、」

 ナナはかなり、限界寸前だった。



 炎が微かに、揺らめく。





 クチュ…

 薔は前へと手を伸ばし、下着の上から濡れた秘部に触れた。

 「ん…っ、」
 鏡に掴まるみたいにして、ナナは堪える。



 片手では胸を愛撫され、しばらく下着の上でヌルヌルとゆびは動いていたが、クチュリと中へ忍ばされた。




 「あ…っ!」

 もはや、涙目になること必至のナナは、無性に、

 くちびるへのキスが欲しくなった。




 クチュクチュッ…

 ゆびはわざと音を聞かせるように、動く。



 「はぁっ、はぁっ、」

 キスをしてほしい…伝えようとした。



 潤んだ瞳で、ナナは鏡を見た。

 肩へとくちづけていた薔は、ちゃんと跳ね返る視線に気づいた。



 フッ―…

 妖しく笑った彼は、

 「はぁ…」

 ナナの顔へと、顔を寄せた。



 くちびるはそのまま、触れ合うかと思われた。




 ところが、触れ合う直前、

 クイ――――…

 ナナの顔は、薔の手によって鏡へと向き直されてしまったのだ。




 もう限界なのに…

 そう思えて仕方ない、ナナの髪を耳にかけ、その耳元へ顔を寄せると、


 刹那か、鏡の中で視線は交わり、薔はくちびるを動かした。


 それは、ただ、5文字。






 …―――――――アイシテル。









 ビクンッ!

 「は…っ、」

 その直後、ナナは達した。

[ 403/543 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る