※※第79話:Make Love(+Make Love!).1






 結局司を、花子とふたりっきりにはできませんでしたので、ナナと薔は一緒に連れて劇の稽古へと向かったのです。
 途中、コンビニで、司の朝ご飯を購入してね。





 (もう、子供できちゃったんですかぁ――――――――っ!?)

 演劇部の皆さんやなんかは、真っ赤で震撼した。

 年齢についてを、考えてみましょう。




 (それにしては、どちらにも似てない!)
 至極当たり前のことを考えながら、

 「お、お子さんですか…?」
 一人の勇気ある演劇部員くんが、尋ねてみた。



 「俺たちにはまだ、子供いねーよ。」
 「そうですよね!まだですよね!」


 …君は、いずれ根本的なものを覆して、孕ませる予定なんだね。




 司はもぐもぐと、椅子に腰かけサンドイッチを食べている。


 ナナは赤面し、ぶるぶるとふるえておりますが、

 「あっはっは!陽気な格好!」
 部長さんは未だ、この距離に慣れないらしい。

 それより、そちら陽気な格好と言うか、下がパジャマなだけ。







 すると突然、

 「おぉえ―――――――っ!?なんで高校に、小学一年生がいるのーっ!?」

 横科の声が響きわたった。



 「遅刻してきたくせに、何言ってんのよ、ヨコシマは。」
 「それとこれとは、話が別でしょーっ!?」

 演劇部の皆さんは、厳しく注意をしようとしたのだけど、横科は非常に慌てております。




 そのとき、さすが司は、こけしちゃんの弟であった。




 怯える素振りを見せた司は、

 「パパーっ、」

 と泣きながら(※ウソ泣き)、薔へと駆け寄っていったのだ。




 ………………え?

 薔以外の皆さんは、度肝を抜かれた。



 「あのハゲてるおじちゃん、こわいよぉっ、」
 「そうだな、このままだと優しさの欠片も無え禿げだな、」

 ………えええ!?(by.横科)



 「ママーっ、」
 次に司は、泣きながら(※やはりウソ泣き)、ナナへと駆け寄っていったので、

 じとぉ

 とした視線が、横科に集中した。




 (ちょっ、これドッキリじゃないよね!?)
 青ざめた横科は、

 「えーと、生徒の子には優しくしなきゃね!うんうん!」

 明るく言いながら、年齢の計算をすることなく優しさで受け止めました。




 「うえーん、ママぁ、」
 「よーしよーし、もう大丈夫なんだけどなぁ…」

 真っ赤っかのナナさんは、あまりのくすぐったさに穴があったら入りたい衝動に駆られていた。

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