※※第78話:Make Love(so Mysterious).27
…――狂ったように、愛しあおうか、
愛しあうように、狂おうか。
どちらにしても、
ふたりでいないと、狂えも愛せもしない。
だから、愛しあえばいい、
ただまっすぐに、
…―狂おしいほどに。
『さぁ、紐解こう、謎ではなく、愛を。』
――――――――…
「おはよう、こけしちゃん、どうしたの?」
登校した途端、ナナはこけしちゃんにこっそり手招きをされていた。
ですので、ナナも実にこそこそと、こけしちゃんに声を掛けたのです。
「あのねぇ、ナナちゃぁん、」
こけしちゃんも実にこそこそと、親友に相談を持ちかけました。
「男と女のエッチについてぇ、教えてほしいのぉぉ。」
ってね。
(こけしちゃ――――――――――ん!?)
親友の大胆な相談(こそこそはしとるけど)に、ナナは真っ赤になった。
「なぜにこけしちゃんはそれを、わたくしめにっ…!?」
「いよいよねぇ、あたしもぉ、ゾーラ先生ぇとできそうなのぉぉ。」
こけしちゃん!?
今日は朝からやけに、大胆だね!
…いや、感心はいいからナナさん早く、色々教えてあげてよ。
「あたしぃ、男と男のエッチについてしか考えてこなかったからぁ、困ってるのぉ。ナナちゃぁん、お願いぃ、教えてぇぇ?」
「ぎょへーっ!こけしちゃん、わたしは朝からすんごい言葉を聞いちゃったよ!」
とは言ってもナナよ、最近では例のノートによって身近になってきているじゃないの。
「どどどのようなことを、知りたいのかな?」
「あのねぇぇ…」
こけしちゃんは耳打ちで切り出し、頬を赤くしたナナは真剣に答えようと身構えた。
「えええ!?」
…びくびくぅ!
何人かのクラスメートは震え上がったが、ナナとこけしちゃんのヒソヒソ乙女相談はけっこう盛り上がったようなんです。
「薔くん、劇のほうはどうなったの?って、セーター似合う!」
「あ?」
朝からびっくり仰天の羚亜ですが、薔は只今誠に不機嫌でございました。
「なんか、触り心地が気持ちいいね、」
「おい、触んな、」
…もう、敢えて説明しないよ!?
この物語がティーンズ・ラブ、それすなわちノーマル・ラブだってことは!
結局のところは、説明してしまいましたが。
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