※※第76話:Make Love(on Sunday!).25
あぁ、素晴らしきかな、
日曜日ったら日曜日!
「姉ちゃん、遊ぼうっ!」
この日の朝、元気いっぱいに司は姉を、お誘いしてみた。
「何言ってるのぉぉ?司はぁ、」
ちょいプリプリしながら、こけしちゃんは返しました。
「お姉ちゃんはぁ、これからデートなんだからぁぁ、司も同年代の男の子と遊んできなさいぃ。」
ってね。
「えーっ、おれ姉ちゃんと遊びたいもんーっ!」
だだをこねる、司ですが、
「いいぃ?司ぁ、同年代の男の子と遊んでいるとぉ、そのうち恋愛感情が芽生えるかもしれないでしょうぅ?お姉ちゃんはそれにぃ、ちょっと期待してるのよぉ?わかったぁぁ?」
ニコニコと言い聞かせたこけしちゃんは、周りにお花感を飛ばせたりしながら、おっとりにおいてのルンルンでお出かけしていきましたとさ。
「ちぇっ、姉ちゃんは最近、デートばっかじゃん、」
ふてくされた司は、コンコンと壁を蹴ると、
「そうだ!」
何かを閃いたようで、パアァと瞳を輝かせた。
「姉ちゃんがほんとにデートに行ってるのか、確かめてや〜ろうっと!」
「姉ちゃんがデートなんて、ウソに決まってるもん!友達と遊んでるに違いないやい!」
そうと決まれば話は早いか、司はバタバタと両親の部屋まで行き、
父のサングラスを拝借してきた。
「母ちゃん、おれ遊びに行ってくるーっ!」
バン!
言い終えるや否や、司は勢いよく玄関のドアを開けた。
「まぁたぁ、慎(まこと)くぅんのお家かぁいぃ?」
ニコニコとキッチンから母は顔を出したが、息子は既に出かけた後だった。
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