※※第74話:Make Love!(&Dear).23
想いはがんじがらめ。
あなたから、一歩も外へは出られない。
だから、どうか、このすべて、
烈しい愛で蝕んで。
では、11月も始まっちゃいましたことですので、初っ端からエロとラヴにイっちゃいましょうか!
…Are you ready?
前回のお目覚めシーンから引き続きましての、1日です!
「んんん?」
ふと、ナナは斜め前を、凝視してみた。
そして、声を掛けちゃったんです。
「もっ、モモちゃんモモちゃんっ、」
「なぁに?三咲さん、」
こけしちゃんほどではないが、ニコニコと返した愛羅に、ナナは尋ねました。
「それは、なんですか?」
と。
「あっ、これねっ、可愛いでしょ?」
“それ”を手に取った愛羅は、更なるにっこりで言ったんですけどやはりこけしちゃんほどではありませんでした。
「キャラ弁だよっ?」
はい、只今絶好調に、お昼の時間でございました。
……………きゃらべん?
ナナはキョトンとしたが、それ以前に周りも目を凝らしてみた。
どれがキャラなんだかが、まったくわからない内容となっておったからだ。
「羚亜くんっ、あーんしてっ?」
「えっ?うん、」
羚亜ですら、動揺を隠しきれていない。
「これね、タコさんウィンナーだよっ?」
「へっ、へぇえ…」
愛羅のお手製タコさんウィンナーには、足が二本しかなかった。
つまり、片側を半分に切っただけのものであった。
「………………。」
呆れかえる薔はそれでも、“ナナだと半分にも切れねぇか、そこもまた可愛いが、”とか思っている気がしまして、こけしちゃんも実にニコニコ無言です。
そんななか、
「モモちゃんはすごいですねぇ、」
感心ひとしきりのナナは、目を輝かせた。(※おそらくキャラ弁を知らないため)
「やだぁ、三咲さんたらっ、」
愛羅は近所のおばちゃまみたいな仕草で、照れておる。
このとき、ハンパなく機嫌を損ねた人物を、ご紹介しよう。
…紹介するまでもないですが。
ぎゅっ
突然、“愛羅曰わくキャラ弁”を見つめていたナナさんは、ほっぺたをつねられた。
はっとして隣を見ますと、
「……………、」
薔のご機嫌ななめは、相当なものです。
(はわわわわわわぁ!?)
「どうなさいふぁしたぁ!?」
「………………、」
あいも変わらぬこの光景を見ながら、
なんかくすぐったい
と周りは思っておりましたとさ。
こけしちゃんの場合のみ、それ相応に変換してください。
…良かったねぇ、ナナさん、
きっと、帰ったらお仕置き決定だよ!
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