※※第67話:Make Love!(+Fall).20






 「ぁ…っ、あ……」
 ナナがふるえていると、薔はゆっくりからだを起こした。

 「ん……」
 彼は濡れたくちびるを舐めながら、同じく濡れた髪を片手でかき上げ、


 「…もっと、奥まで欲しいか?」

 囁くように、問いかけた。


 ナナは少し泣きながら、こくんと頷く。



 「かわいい顔してんな…」
 笑って、そのあたまを撫で、

 「汗で濡らすつもりが、涙で濡らしちまったな、」

 ふっと告げると、薔はナナの足の間、ベルトに手を掛けた。



 スムーズに外してゆく間も、片手ではそっとナナの肌を撫でているため、

 「おまえはずっと、俺のここばっか見てんな、」
 「ぎゃあ!」

 溢れんばかりの期待からか、いつの間にか凝視していた模様です。



 やがて、

 ぐいっ

 足は更に開かれ、

 「中に感じても、目ぇ閉じんなよ?」


 ズプッッ―――――…


 ナナからよく見えるようにして、薔は挿入しちゃいました!




 「あっ、あ…っ、挿っ…っ、」
 ちゃんと見ていたナナは、中にも感じ取りカラダをふるわす。


 「はぁ―――――――――…」

 挿れてから、深く息を上げた薔は動かずにいた。



 「あ、あのっ、」
 「ん?」

 なので、じれったさにナナは汗を滲ませております。

 「動かないん、ですか…っ?」





 「動いてほしいか?」
 「…っん、はい…っ、」
 時折ビクンッとふるえるカラダは、そうしてほしくて堪らないのだ。

 「でもおまえ、汗流れてきたぞ?」
 「んもうっ、イジワル…、動いて…っ、はやく…っ、」
 余裕の薔に対し、半泣き状態のナナが懇願すると、


 ギッ…


 「よく言えたな、」


 ソファは激しく軋み、薔は動き始めた。





 「ひ…あっ、あっ…っ、」
 激しい腰づかいによって、揺れる乳房も、

 きゅっ

 やさしくゆびが食い込むみたいに、弄られ出す。


 「あぅっ、…やっ、ぁ、あっ!」
 持ち上げられた太股にも、そっとしなやかなゆびは食い込んで、

 「悦いよ、ナナ…、締め付けがすげぇ、エロくて…」
 汗ばむ薔は、息を淫し突き上げる。


 グチュッ、グチュッ…

 溢れんばかりの膣部は音を立て、悦服して収縮を繰り返す。




 「薔っ、壊れちゃうっ…っ、」
 潤み過ぎた瞳で、押し上げられたナナが息と共に甘い声を上げると、

 「大丈夫だ、ナナ…、壊れる時も、一緒だろ…?」
 その手を掴み、かがみ込むと、薔は微笑み言いました。

 「それに、愛のあるセックスは、壊れそうでも壊れねぇから、何度でも濡れんだよ、」





 きゅん…っ、

 としてしまうと、収縮も増して、

 「……くっ!」
 一瞬、薔はきつく瞳を閉じたが、

 「……っ、は…っ、」

 艶めくくちびるをそっと、重ねさせた。




 「はぁっ、あ…っ、」
 絡み合うキスで、濡れた肌は擦れ、

 ズッッ…プッ、ッ、パチュッ…

 熱く繋がって感じ合っているうち、

 「んん…っ!」

 ナナには限界が訪れた。


 ほぼ同時に、

 「はぁ…っ、」

 薔も激しく反って、


 「あ―――――――――…っ!」
 「あ…っ!」


 ふたりは手を取り合うと、達したのだった。

[ 246/543 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る