※※第62話:Make Love!(+Cinema).16








 ちゅっ

 「あ……………」
 胸元にキスをされ、薔は甘い声を上げる。

 シャツのボタンはほとんど外され、いやらしくも彼の肌は露わになっていた。


 「ばか、吸うな…」
 ちょっと息を乱しながら、薔は少しからだを起こしたのだが、

 ちゅうっ

 「あっ……っ、」

 強く乳首に吸いつかれ、ソファに倒れ込んだ。



 「はぁ……っ、はぁ……っ、」
 熱い息を上げ、くちによるナナの愛撫に薔は身を任せている。


 きゅ

 堪らなくなって、ナナがゆびも使い始めると、

 「あ…っ、ナナ……」

 甘く掠れた声で名前を呼んで、からだを捩った薔の肩からシャツは少し脱げかけた。




 「はぁっ、はぁっ、あ……っ、」
 そのまま、薔が息や声なんかを上げていると、

 「ん……っ!」

 イっちゃったのは、ナナのほうでした。





 「…なんでおまえがイくんだ?」
 「いや、もう、これ、イかないほうが無理ですってぇ…」

 からだを起こし、ウルウルと申し立てる、ナナ。


 「俺は今ので、勃ってんだぞ?」
 「ぎゃあ!そうですよね!当たってますもん!」
 ウルウルの後は、真っ赤っかになったナナでした。



 そして、

 「あのぅ……」

 「なんだ?」

 もじもじしながらも、ナナは尋ねていた。

 「わ、わたしの中で、出しますか…?」

 とね。





 「最近おまえは、どっから出てくんだ?そういうの、」
 「わからないですけど、えっと、どうしましょう?」
 未だナナが、もじもじしていると、


 ぐい――――――――…


 突然、薔はからだを起こして、ひどく近くで言ったのでした。

 「中に出してやる。脱げよ、ぜんぶ。」








 拒むものは何もなかったのだけど、ナナはしばし動くことが出来ずにいた。


 「どーした?おまえが脱がねーなら、俺が脱がすぞ。」

 ドサッ――――――――…

 なので、形勢逆転されちゃいましたね。


 「や…っ、あの……」
 ナナはからだを起こそうと、してみたのですが、

 「大人しく脱がされてろ。」

 はい、従うしかなかったようです。






 バサッ―――――――…

 とうとうナナは、一糸纏わぬ姿にされちゃいました。



 「はぁ――――――――…」
 くちびるのうえ、エロティックな息を吐いた薔は、

 「ほら…、おまえはもう、淫れるしかねーぞ、」

 ゆっくり、ナナの肌へと、ゆびを這わせた。

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