※第55話:Love(+Happiness!).40






 「はぁ…………」
 体温も重なり、艶めかしいキスを交わしている。

 くちびるが触れ合い、舌を絡めると、こころも溶け合うみたいで夢中にならずにはいられない。


 「ナナ、」
 ふと、至極の至近距離で、薔が囁きかけた。

 「おまえ、牙出せ。」




 「え…っ?やですよぉ…!」
 既に理性やなんかは持ってかれているが、必死で止めようとする、ナナ。

 「最近おまえ、ほとんど吸ってねーだろ?」
 薔は確かな声色で告げると、縺れるようにナナと、位置を入れ替えた。


 「混ざり合うんだろ?たまには、おまえから求めろよ。」
 またがったナナの腰にそっと手を当て、

 「いいか?おまえのために流す血なら、俺だって満たされるんだ。」
 力強く、諭して、

 「愛してるよ、ナナ……」

 薔は微笑んだため、誘われるみたいにナナは顔を近づけた。




 「どこから、吸いましょうか?」
 「ここ、弄ると充血すんだが、わかるか?」
 かがんだナナの手を取ると、

 ツ―――――…

 ゆびさきを重ねるようにして、薔は胸へと当てさせた。



 シャツの上からの感覚に、ナナは真っ赤になる。

 「ほら、はやく…」
 至って落ち着いて、薔は微笑んでいるので、おもむろにナナは彼のシャツのボタンを外し始めた。


 ファサ―――――――…

 すべて外したわけではないのだが、左右に大きく広がったシャツはなめらかな肌を露出させる。


 両方を、ゆびの腹でそっと撫でると、

 「はぁ……っ、」

 瞳を閉じ、薔は艶やかな吐息を上げる。


 ゴク…

 息を呑んだナナがゆびで弄り始めたため、

 「あ………」

 甘い声で、薔は微かに身を捩った。



 チュ――――…

 ナナは薔の左胸に、キスを落とす。

 「あぁ…っ、」
 反応も声も、高まってゆく。


 「はぁ………はぁ…………」
 薔は微かな息を、上げている。

 ちゅっ、ちゅ…、

 何度かキスを落とした後、

 ガブリ―――――――…

 噛みついた。



 「あ…っ!」
 ビクンとからだを反らし、甘い叫びを上げる、薔。

 「いい痛かったですよね!?」
 思わずくちびるを離し、慌ててナナは問いかけたが、

 「ただの痛てぇ声じゃ、ねぇだろ?つづけろ、はやく…、」

 熱い吐息混じりに、とんでもなくセクシーな表情と甘い声で、薔は言い聞かせた。


 「はい…、」
 再びくちびるを押し当てたナナは、牙を立てた傷口から血液を吸い始めた。

 「…―――――あっ!」
 切なげに、薔は、甘い声を上げている。
 「ん…………」
 ナナの聴覚はその声に刺激されまくっておるので、血液の突き上げと相乗効果か、堪ったものではない。


 「あ…っ、ぁっ、ナナっ、舌が…、あっ…っ!」
 吐息の合間に薔が上擦った声を振り絞ると、
 「ん…っ!」
 ナナはちょっと、イけた。




 「久しぶりに…、血液でイったな……」
 薔は熱い息と共に、こんなことを囁いたが、

 「違います……」

 頬を赤らめたナナは、傷口が消えた左胸からくちびるを離し、

 「血液というより、すごくエッチな薔の声で、イっちゃったんですよぉ……」

 って、告白しちゃった。



 「…おまえは、それ多いな、」
 「なぜにあんなにも色っぽいお声を、出せるのですかぁ?」
 興奮冷めやらぬナナが、問いかけると、
 「なに言ってんだ?セックスんときのおまえの声なん、ドエロいだろ。」
 堂々と、薔はこう返してきた。


 「そんなことないですって!録音してみます!?」
 「別にいーぞ?」

 …………はっ!!
 録音なんて、提案しないほうが良かったのでは!?






 「ナナ、」
 「はいぃ…っ、」
 ビクッとして、すぐさまナナが視線を送ると、

 「血ぃ吸ってるときのおまえも、すげぇエロいぞ?」

 妖しく笑って、薔は告げたのでした。



 …おおおっ、シャツほとんど脱げてるお姿でそういった表情をされますと、限界超えちゃいますって!






 久しぶりの吸血行為の後は、一緒にお風呂へ、入ったりしたのでしょうね。


 夜は、寄り添って、眠りに就いたんです。
 次の日は、けっこうなハプニングとかがありますので、この日はちゃんと眠って、正解だったのだと思う。

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