愛するしか出来ない。







 夜明けは、間近か。

 ちゅっ…

 ふたりはベッドのうえ、抱き合い、甘く深いキスを交わしている。


 「なぁ、漣…、」
 ふと、キスの距離で、咲が言葉を吹き込んだ。

 「なに?」
 微笑んで、見つめる漣へと、

 「今度から、俺が挿れてもいいか?」

 咲はこんなことを、問いかけてきたのですな。



 「えぇっ!?それは何というか、ヴィジュアル的にとか色んな面で、残念というか…」
 口ごもる漣だったが、

 「イヤか?」

 甘えた声と潤んだ瞳に、挿れられる側でもよくなったみたいである。

 「いいよ!咲のお願いだもん、構わないよ!」





 「良かった…、漣…、愛してるよ……」
 嬉しそうに笑うと、咲は眠りへと落ちていった。


 「んん…、ほんと可愛いけど、そっちで大丈夫なのかな?僕、」
 先行きに想いを馳せ、寄り添って漣も、眠りに就いた。

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