愛するしか出来ない。







 「…だったら、何だ?」
 冷静を装い、低い声で抵抗を試みる、咲。

 しかし、藤堂はつづけた。

 「おれ、あの店によく行ったんだよ。でもお前は高嶺の花で、手が出せずにいたんだ。」




 「………………、」
 黙っている咲へと、
 「あの店なくなって、溜まってるんだよ。抱かせろ。」
 そう言って、

 グイッ

 藤堂は彼の腕を引っ張り、教室の中へと引きずり込んだ。

 「新しい恋人は、お偉いさんなんだろ?バラされたくなけりゃあ、黙っておれに犯らせろよ。」




 …――あぁ、まただ。

 虚ろな瞳を閉じ、咲は闇のなかへ戻っていった。












 ジュルッ…

 「ん…………」

 机に寄りかかる藤堂のまえ、床に跪いた咲は、男の性器を咥えている。


 「うっ、こいつぁ、やべえな…」
 ぶるっとふるえ、

 ドプッ…

 藤堂は、咲の口内へと、勢いよく発射した。



 ボタボタッ

 くちから精液は垂れ、顔にもかかってしまい、

 「う………」

 こみ上げてくる吐き気を抑えるため、咲は口元を片手で覆う。



 「なんだそれ?本気か?それとも、演技とか?」
 笑って、藤堂は、

 ダン

 いきなり、起こした咲のからだを、壁に押し付けた。



 カチャ―――…

 後ろから手がまわされ、ベルトが外されてゆく。

 ぎゅっ

 咲は両手をきつく握りしめ、壁に当てて俯いた。




 「しっかし、驚いたなぁ、お前がまだ17歳だったなんて。」
 そうこうしているうちに、下は脱がされてしまい、

 「せいぜい、楽しませてくれよ?」

 グチュッッ…!

 無理矢理、これでもかというほど強く、咲のなかへと藤堂は挿入したのでした。





 「い…た……っ、」
 耐えきれない痛みに、くるしげな息を吐く、咲。

 「痛いの、好きなんだろ?」
 笑って言うと、

 ズブッ…

 藤堂は乱暴に、動き始めた。



 「ぁ…っ、痛っ…っ、」
 咲は激痛を我慢することに必死で、快感はほとんど感じていない。

 「う……っ、」
 早くも藤堂は射精したが、休むことなく動きつづける。




 「エロい声は、いつも出さないのか?」
 聞こえてくるのは、淫音がほとんどのなか、そんなことを藤堂が言うので、

 無理に決まってる――――…

 咲はそう思った。


 ところが、

 「おれは聞きたいんだよなぁ。」

 グチュッッ――――…!

 更に強く、藤堂はねじ込んだのだ。


 「い…っ!あ……っ、」
 呻き以外、出てきそうもない。

 咲は死に物狂いで、

 (漣…、漣にヤられてると、思えば……)

 言い聞かせようとした。



 ズブズブッッ…

 「あああ……っ!」

 痛みと苦しみは、増すばかり。



 (無理だ…、漣は、こんな…、自分の快楽だけのために、俺を抱いたりしねぇ……)

 漣……ごめんな………




 「ぅ…く……、」
 泣きそうになりながらも、咲は痛みを分散させるため、前を自分で弄ろうとした。



 「なにしてるんだよっ、」

 グイッ

 すぐさまその手は、藤堂に取られてしまい、

 「後ろだけで、イけないのか?」

 ダンッッ――――――…!

 咲は近くの机の上へと、挿れたまんま叩きつけられた。



 「あぅ……っ!」
 微かな呻きを上げると、

 シュルッ

 ネクタイは解かれ、

 「自分で触るとか、ダメだろう?」

 両手が持ち上げられ、ネクタイがぐるぐると巻かれた。



 ドクンッッ―――――…!

 咲の中には、あの時のおぞましい出来事が、一気に蘇る。


 「やだ……っ、」
 もがいてみるものの、両手は縛り上げられ、

 「大人しくしてろよな。ここ学校なんだからさ、」

 そのまま藤堂は、めちゃくちゃに突き始めた。


 「やめて…っ!解いて…、やだあぁぁ……っ!」
 咲はそれでも、無我夢中で抵抗を試みる。


 ぐちゅ

 その口内に、ゆびが何本か押し込まれ、

 「どうしたんだ?よすぎて我を忘れたか?」

 笑った藤堂は、乱暴に腰を振る。


 「んんん…っ!」

 息をすることもままならずに、咲は突かれつづけた。

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