Affair.6『堂々姦淫?』







 「やばい、藤堂の咥えたら狭くなった……」
 夏の興奮を感じ取った奏多は、動きを速くした。

 「彼氏のはやっぱり美味しいんですか?……妬けるなあ……」
 くすくすと笑いながら、彼氏というポジションでもないただの下僕は暴君みたいに女王を攻め立てる。
 「ん…っ、んんん…っっ」
 なぜ奏多が妬くのか理解したくもなく、苦しくて夏は噎せそうになってくる。
 この苦しさは、口一杯にも咥え込んでいることからくる苦しさとは別物に思えた。
 心のなかから、もやもやとして燻った情感が沸き上がってくる。

 「なんでお前が妬くんだよ……」
 藤堂はついイラッとしたようで、無理矢理、夏の口内へ捩じ込んできた。
 「んんんうう…っ!?」
 ビクンとふるえた夏の中は収縮し、思い切り奏多を締めつけている。
 「あはっ……気持ちいい……」
 ぞくぞくした奏多はお構いなしに最奥を何度も突いた。


 (ダメっっ!ムリ…っ、死んじゃう…っ!)
 上の口と下の口を無理矢理に責められ、夏はおかしくなってしまいそうだった。
 初めてできた彼氏と最初にするエッチが、変態の下僕(という名の君主)に誘われた3Pだなんて無情の極みだった。

 「んっっ!」
 藤堂を吸い上げ、奏多に突き上げられながら夏は絶頂を得た。
 「すっげえね……感じすぎてアソコがぐちゃぐちゃになってるよ?女王様……」
 面白そうに口にして、蕪木は女王様の胸を両手で揉みしだいた。
 今日はもう敬語責めも忘れているのか、言葉責めの言葉選びからしても女王様という感じがまったくしない。
 内容だって、女王様に対してならもっと気を遣えと言いたい、言えるものなら。


 「奏多、俺も日向さんに挿れたい」
 ここで、しゃぶられているだけでは物足りなくなったようで、息を乱した藤堂が代わるよう親友に声を掛けた。
 「……は?」
 すると奏多は目つきが険しくなり、今までに聞いたことのないような威圧的なトーンで藤堂の言葉を跳ね返した。

 「彼氏になってまだ一日も経ってねぇやつが、なに生意気なこと言ってんだよ」
 ふたりが付き合うよう背中を押したのは、紛れもなく奏多なのだが。




 これにはさすがの藤堂も、激怒した。

 「おまっ……勝手なこと言うなよ!日向さんと付き合ってんのは俺なんだぞ!?」
 「俺たちのがもっと早くから、女王様と下僕だった」
 「はあ!?何だよそれ!」
 ふたりの先輩が揉めている下で、脚と口を大きく開いた夏は未だにどちらも抜かれていない。
 どうせなら両方抜いてから言い争いをしてほしい、放っておかれている感が半端ない。
 女王様だとしても彼女だとしても、扱いが不相応である。

[ 45/50 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧へ戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る