Affair.6『堂々姦淫?』
















 「んあっっ!」
 夏が絶頂を得た瞬間は、ばっちりふたりの先輩に見られてしまった。
 気持ちがよすぎて恥ずかしすぎて、逃げ出したいくらいだが奏多のアレが深く挿っているため到底不可能である。

 まさか生でセックスをしているとは思いもしなかったからかそもそも親友と自分の彼女がセックスをしているとは思いもしていなかったのか(奏多のことなので相談なしはじゅうぶんにあり得る)、藤堂先輩はしばし部屋の入り口に唖然と立ち尽くしていた。
 さりげなく後ろ手にドアは閉めてある。



 「……藤堂も混ざれば?」
 夏の腰を掴み寄せた蕪木は、親友に向かって不敵な笑みを浮かべた。
 どう見ても、ドMの所業ではない。
 「や…っあっ、せんぱ…っ、まだ動かないっ…でっ、あ…っっ」
 イったばかりで中を擦られ、夏は泣きながら甘ったるい声を上げる。


 「いや、奏多……これはさすがにえぐい……」
 顔をしかめておきながら藤堂は特に止めさせることもせず鞄を床に置くと、ネクタイを解きシャツのボタンを外した。
 えぐい、と言いつつ、参加する気満々でいるようにしか見えない。

 「わかってるなら…っ、あ…っ、止めさせてくださいよ…っ!藤堂先輩ぃ…っ!」
 ヤる気だ!と悟った夏はそれでも、空しく彼氏に縋ってみた。
 藤堂が今は自分の彼氏なのだという事実には、正直なところ違和感しかない。

 「なんか藤堂が来たら急に、女王様のキャラ崩れた……口塞いだほうがいいのかな」
 そもそも女王には勝手に仕立て上げられているのでキャラの崩壊もへったくれもないのだが、残念そうに舌舐めずりをした奏多は驚いたことに親友へ命令を下した。

 「とりあえずお前さ、勃ってんならご褒美もらえ」

 と。




 なぜそこで命令を下す!?と夏はツッコミたくても、激しく突っ込まれているのでやはり無理だった。
 おまけに、「口塞いだほうがいいのかな」は下僕が言って許される台詞ではない、ほんとうに下僕だったとしたなら。

 「ごめんね?日向さん、こいつ豹変すると手に負えないから」
 藤堂は蕪木の本性を知っていたようで、溜め息混じりに屹立したモノを彼女の口許へ持っていった、何だかんだ言ってめちゃくちゃ乗り気な様子ではあった。
 手に負えないことは痛すぎるほどにわかっている夏は後頭部を片手で支えられ、息を上げた瞬間にゆっくりと咥え込まされる。

 「ん…っ、く…っ」
 あまりのアダルトビデオ展開に頭がぼーっとしてついていけない、息苦しくなり口に咥えたモノを吸い上げる。
 両者ともイケメンなのに内面が残念であり、イケメンの度合いと残念の度合いが群を抜いている奏多のほうがどう考えても、持ち物は立派だった。

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