恋して愛してバレンタイン








 「ホラーかと思いましたら、ギャグでしたね、」
 映画館からの帰り道、葛篭はクスクスと笑っていた。

 「あんなエクソシストは、おりマセンヨ〜!」
 ハリーはなんだかちょっと、憤慨しておる。





 どうやら、例の“罪深き呪詛”をふたりして観ちゃったようでして、

 「私、観たかった映画が先月で終わっちゃったんですけど、こっちのほうがきっと面白かったです!」

 葛篭はとっても楽しそうに、笑った。


 なんてったって、あのお礼とやらがあったの、

 1月だもんね!






 「EEE!?」
 ハリーはびっくり仰天した。




 「ワタクシ、てっきりアチラかと〜!」
 そして慌てたが、

 スッ――――…

 と彼のくちびるに人差し指を当て、葛篭は言いました。

 「じゃあハリーさん、DVDが出たら、家で一緒に見ましょ?」








 神ヨ!


 「ももモモモもちろんデース!」

 真っ赤になったハリーは、今にも沸騰しちゃいそう。


 すると、

 「それから、ハリーさん、これ、」
 「Yes?」

 バッグの中から何やらオシャレな包みを取り出し、葛篭は笑った。

 「今日会えると思ったら、嬉しくて…、張り切っちゃいました…、チョコは、お好きですか?」









 「OOO〜N!実穂子サンが神デシタ〜!」
 「神じゃなくて、彼女ですよ?」












 ふたり並んで歩く、寒いはずの2月の夜道は、
 むしろあったかいんだ、不思議なほどに。



 そう想えるひとと並んで、

 歩きたいものだ。


















 ――――――――…

 ちゅっ…

 首筋に何度も、キスが落とされる。


 「あ…っ、あ……」

 ソファのうえに熱い躰を投げ出し、ナナは彼のくちびるを全身で感じ取る。




 「ずっと下まで、キスしてくぞ、」
 そう言って、薔は彼女のトップスをまくり上げた。

 くいっ…






 「恥ずかしい…です……」
 ナナはもじもじと、自身のトップスを掴む。

 「恥ずかしい姿なら、俺だけに見せんだろ?」
 薔は微笑むと、

 プツンッ…

 滑り込ませた片手で、ブラのホックを容易く外した。






 ぷるんっ…

 ずらされて、乳房が零れでる。


 「乳首はもう、ピンとしてんだな、」
 「や…っ、そんなにっ、見ちゃ…っ、」

 それでも、見られることでまた起ってしまうんだけど。



 くにゅっ…

 やわらかく双丘は、揉まれ始め、

 「あ…っ、ん…っ、」

 ナナは片手の甲を、口元へ当てた。

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