恋して愛してバレンタイン








 「嬉しいです……」

 ナナはぎゅうっと、薔に抱きつく。



 そして、

 「おまえ、あのチョコ自分で作ったのか?」
 あたまを撫でながら、彼に確かめられたため、

 「は、はい……」

 ナナは照れながら、小さく答えた。





 「だったら尚更、他のはいらなかったな、」
 薔は耳もとで、クスッと笑うと、

 「おまえの手作りなら、最高に甘ぇだろ?」

 囁いた。





 花子は花子だと、確かめる必要ももうなくて、花子は尻尾をフリフリ嬉しそうにお部屋へと向かいます。








 ……かぁああっ

 ナナは真っ赤っかになる。





 「た、玉子焼きのことを、言ってるんですかぁっ…?」
 「ん?あぁ、そんな風に捉えちまったのか?」


 …――ちがう、黒い粥のこともある、これは立派な照れ隠しだ。




 それでも、薔はナナを抱いたままちょっとだけ離れると、

 「そうじゃねぇよ…」

 ちゅっ…

 鼻の頭にキスをしてきた。



 「……っん、」

 くすぐったくて心地よくて、ナナはぴくんとふるえる。




 「その声も、この唇も全部、甘ぇだろ?」

 プッ…

 薔は親指で、彼女のくちびるをやわらかく弾くと、

 「次は、ここにしてもいいか?」

 やさしく、微笑んだ。





 こくん…

 ナナは小さく、頷く。


 「それでいい、口は少し、開いてろ…」

 クイ――――…

 頬がそっと両手で挟み込まれ、くちづけは落とされた。

 ちゅっ…
















 ――――――――…

 「んぅ…っ、ん……」

 ビクッ、ビクッ…

 足を開かれ、そのあいだにこけしちゃんは舌を這わされていた。

 …ッ…ピチャッ…




 「もうこんなに、濡れていたんだね、舐め甲斐があるってものだ……」
 秘部のうえで言葉にし、醐留権は音を立てて愛液を味わう。


 「そこで喋っちゃぁ…っ、やぁ…っ、」
 「あぁ、すまない、集中して舐めるよ、」

 チュッ…チュ…プッ…






 「んんぁ…っ、ダメぇぇ…っ、」

 つまさきをふるわして、こけしちゃんは外されていたブラジャーを咄嗟に掴む。


 くにゅっ…

 よってクンニをされたまま、伸ばした両手で乳房まで愛撫されて、

 「あぁ…あっっ、……んぅ、」

 カラダを反らしたこけしちゃんは、達してしまった。

 「んんんぅぅ…っ!」









 「は…っ、」

 くちびるが離される。

 「…っん、っ、ん……」
 こけしちゃんは未だ、ふるえている。





 「悠香、」
 醐留権は予め用意してあった、それを取り出しますと、

 「チョコレート味のコンドームなんだが、君が着けるかい?」

 肌を撫で、笑って問いかけた。




 「あぁぁぁ、」

 こけしちゃんはうっとりと、彼を見上げ言いました。

 「こないだ読んだBL漫画にぃぃ、あったぁぁ……」









 ……やはりボーイズ・ラブ。


 感心だかした醐留権は、ちゃんと彼女に避妊具を着けてもらいました。

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