淫らな悪戯を召し上がれ







 パンパンッ、パンッ――…

 「んっふ、んんん…っ、」

 突き上げながら何度でも、中の敏感な場所へ摩擦が与えられる。
 吸って放されたくちびるから吐息を漏らすこともままならず、すぐにまた奪われて呼吸を忘れそうになる。
 止め処ない忘我に、淫らな音たち。



 躰は痺れ上がった。
 ナナは裂けるほどにつよく、彼のシャツを両手で掴む。

 「んんんっっ!」
 そして、絶頂を得たのだった。

 「……っ、あ…っ!」
 くちびる放し、彼女を抱きしめて薔も射精をした。



 ドクッ…ドクンッ――…

 子宮まで彼の鼓動で脈打ち、彼の熱でいっぱいになる。
 いっぱいになるほど、もっともっと欲しくなる。
 淫欲は膨れ上がる。

 「は…っあっあ、あ…っ、」
 ナナは痙攣したかのようにふるえ、しばらくはイキながら中に出されていた。
 濡れたくちびるへ舌が這い、乱れた吐息が絡みあう。






 「奥にもっと…欲しいだろ?」
 湿った髪をなめらかに撫でて、耳もとでふっと薔は吹き掛ける。
 何とも甘いのに、何とも狂おしい。

 「ん…っあっ、ほし…っ、」
 素直に応えたナナは、腕でも中でも彼へとしがみついた。
 「何が欲しいんだっけ?」
 薔は悪戯っぽく、突き当てた奥を擦りながら確かめてくる。


 「あ…っあっ、は…っ、あ…っ、あっん、」
 ナナは感じてしまい、恥じらいながらもきちんと言葉にして応える。

 「薔…のっ、せーえき…っ、れす…っ、あ…はっん、」
 応えれば興奮して、中で彼自身もまた硬く大きくなった気がした。

 「おまえはほんと、可愛すぎんだよ……」
 囁きで触れてからくちびるでも触れて、耳を愛撫しながら薔は最奥へと激しく突き上げた。

 「ああうっっ!」
 ナナは戦慄きイけてしまい、体液はふたりの性器に絡みつき音を響かせ、攪拌されて泡立ち始める。




 「ド卑猥なイキ顔……まだまだ俺に見せちまえよ?」
 くすっと笑うと、薔はやさしいキスを落とし、それでもさらに動きを速めた。

 「俺もいっぱいおまえん中に出してやるから…」












 「あ…っあはっん、あ…あんっ、あ…っん、」
 願ったり叶ったりだ、ナナの中はより一層狭まり、彼を締めつけた。

 「来いよ……」
 「ん…っ、あ…っ、」
 抱きしめられて、彼女は躰を起こされる。

 ズプッ…グチュッ…

 「ああん…っ、」

 座って向き合った状態で、突かれ始め、ナナも自ら快楽を引き寄せるように腰を動かして、

 「んっん…ン、は…っん、」

 ふたりは舌を絡めて、ディープなキスにも溺れていった。

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