淫らな悪戯を召し上がれ







 グチュッ…グチュッ…

 『は…っあっあ…はっ、あ…あっあんっ、』

 ゆびを抜き差しされながら、乳房を手と口で愛撫されている。
 目の前で、自分が。



 「今…キュウッて締めたろ?」
 乳頭を上下に舌で擦って、薔は魂の彼女へと確かめる。
 『……っん、あ…っ、』
 ナナは頷き、必死になってゆびを動かす。

 「やわらけぇくせにきついよな…」
 乳房から舌を滑らせた彼は、ゆびで中を擦りながらクリトリスへと舌を這わせてきた。
 ゆびでかき出す愛液を、舐め取り始めたのだ。



 ジュッ、チュプッ…ジュクッ…

 『あ…っっあ、あ…んっ、』

 抜き差ししながら舐めることは、魂のほうには到底できない。
 けれどおんなじ快感は、攻め立ててくるようだった。

 「また締めた…可愛いな?こん中…」
 薔は膨れたクリトリスを舌で弾きながら、ゆびを増やす。


 『ああっっ!』
 ナナはイけてしまう。
 どちらのナナも大きくふるえ、潮を噴く。
 彼は容赦なくゆびを抜き差しし、潮を飛び散らせる。

 魂のほうはもう、一緒にゆびを増やさなくともしっかりと2本になった快感に襲われていた。




 「何度でもイっていいぞ?」
 薔はゆびの動きを速める。

 『あっあっはあっん、あ…っあっあああっっ、』
 ナナの嬌声は次々とリビングを昇る。
 躰は浮かび上がらない、堕ちるように昇りつめる。

 『あ…っっ!』
 またまた彼女がイけてしまうと、薔は再び噴いた潮を飛び散らせた。
 ソファや床は淫らな体液で、濡れて艶を帯びる。

 「濡らしな?もっと…」
 彼はさらにゆびを増やす。


 『あん…っあ、あっは、あ…っん、』
 立っているのがままならず、ナナは床へとへたり込むようにして喘いでいた。
 喘ぎながら懸命に、ひたすらに、ゆびを動かしている。
 薔はその姿にそそられ、ゆびで執拗に中のざらつきを擦る。

 目の前、視線は上寄り、彼女の躰はどこまでも乱されてゆく。

 ゆびを抜き差ししながら舐め回され、乳房はふるふると揺れ動いていた。
 薔は舌全体を使って、ラビアを舐め上げ愛液を取り込む。


 『……っあ、あ…あっあああっあ、あ…うっっ、』
 ナナは床に顔をうずめるようにして、

 『あ…――――――…っ!』

 またしても、達してしまった。






 「……っ、は…っ、」
 蜜を吸い上げながら、薔はくちびるを離してゆく。
 ゆびは抜かれ、本体のナナは大きく潮を噴き、魂のほうもゆっくりとゆびを抜いていった。
 そして大きく潮を噴いたのだった。

[ 169/222 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]



戻る