秘めやかなお仕事2








 今日は重要な取引先へのご挨拶に出向く日で、秘書の私は社長であり恋人でもある奏に付き添って外出をしていた。
 取引先との顔合わせが終わればあとは時間が空いているスケジュールで、敢えて連れ出されたのだと私は思っていた。

 そのことを期待してしまうとつい上の空になりそうな自分を戒めて、仕事はきっちりこなしたのだった。






 ちゅっ……ちゅっ……ちゅぷっ……ちゅぷっ……

「ん……っ、はっ……ん」
 まだ形式上は仕事中だというのに、私は奏に連れられ高級なラブホテルへ来ていた。
 部屋へ辿り着くと早々に、抱きしめられキスを交わしていた。

 思った以上に長引きそうだと専属運転手には伝えて、迎えの時間はずらしてもらった。
 二人でタクシーに乗るとそっと手を重ねられて、私の期待はますます高まった。

 今はプライベートではないのだから二人きりで淫靡に耽っている場合ではないとわかっていても、もともと期待をしていた体はすでにかなり濡れていた。



「今日は、仕事中ですよって言わないんだね、愛」
 くちびるを放した奏は妖しく囁き、抱き寄せた腰を愛撫した。

「そ……っ、そうですよ……仕事中……っ、ですよ……? こんなこと……いけません……」
 恥ずかしくなった私はあんなにも期待していた行為から、逃れようとして彼の腕のなかで僅かな抵抗をした。
 いけないことだとわかっていても、激しく求めている自分が確かに存在するのに隠そうとした。


「キスだけで愛が感じているみたいだから、俺は止めないよ?」
 くすくすと笑いながら、奏は首筋へと柔らかくくちびるを伝わせる。

「あ……っ、奏……ダメ……っ、あっ、ん……っ」
 くすぐったくて気持ちがよくて、私は上擦った声を上げていた。
 抵抗をしてもそれは本心ではないのだから、続行されると否応なしに体の芯が昂った。



「けれどこのまましたら、スーツが汚れるね? こっちへおいで、愛」
 ブラウスのボタンを外そうとして手を掛けた奏は、外すのをいったん止めて私を焦らした。
 行為自体を止めるのではなく、もっと楽しむための準備に取り掛かった。

「ダメ……っ、奏……」
 バスルームへ向かって手を引かれる私の抵抗は非常に弱く、すでに貪欲な状態にされていた。


 結局は抗えず、私は奏に導かれるままにしてバスルームへ入っていった。
 脱衣室では脱がし合いをしながら肌に触れて刺激を交わして、またキスも交わして濃厚なリップ音を響かせた。

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