淫靡の共有2
ズププッ――――…
膣からも口からも抜かれた私は自分から腰を落として、ベッドへ横になった弟の陽物をアナルに咥え込んでいた。
「きっつ……兄貴、早くしろよ」
やはりヴァギナよりアナルのほうが狭いようで、ギチギチになって躰をふるわせた昼の彼は私の乳房を両手で揉みしだき兄を急かす。
「俺だって早く挿れたいよ、でもここ、キュウキュウしてすごく狭くなってるんだよな……少し強引に拡げようか」
私の膣は快感に辛抱できず狭くなり、入り口に当てがった夜の彼は無理矢理拡げるみたいに挿入してきた。
ズッ、ズプッッ…ンッ――…!
「ひあああああっんっっ!」
前も後ろも男らしいモノでいっぱいになり、躰を反らした私は絶頂を得る。
「じゃあ、聞かせてもらおうか」
アナルを突き上げる弟のほうは乳房を執拗に揉みしだいて、項を舐め上げキスをした。
「ケツん中とまんこ……お前はどっちのが気持ちよくなってんだ?」
ズプズプズプッ、ズチュッ、パチュッ、パチュッ…パンパンパンッ…
「あっあああ――――――…っ、あっああっあっあああっあっ…っ、あっあっ…っ」
ヴァギナも激しく突かれて、私は叫びのような嬌声を響かせた。
「答えがわかってるくせに、この状態で聞くか?普通」
面白そうに笑って腰を振る兄のほうは、私の耳や首筋へとキスをして持ち上げている両脚にゆびを食い込ませる。
喘ぐ私は嘘偽りなく応える、どちらかかたほうを選べるのだとしたら、私の淫らな躰はふたりに共有などされていない。
「ど…っ、どっちも…っ、気持ちっ…いっ、あっはああん…っ」
ベッドはギシギシと軋み続けて、今が何時なのかもまったくわからない。
私はふたりとセックスをしながら、いつまでも愛玩される。
「ほら……」
夜の彼は思った通りの答えに、嬉しそうに首筋へキスの痕をつけた。
「ま、俺もわかってたけど」
昼の彼も思った通りの返しに、笑って項へキスの痕をつける。
「ああああああぁぁっっん!」
絶頂を得た私はそのまま、兄弟に代わる代わるくちびるを奪われた。
ヴァギナからもアナルからも、体液が溢れてくる。
ふたりを知ってしまった私は、自分からセックスを止めることができない。
心行くまで、侵され抱かれる、濡れるばかりの躰はもう私のものではないのだから。
(……カレは、こんな風にセックスをしなかった……いつも独り善がりで気持ちよくなってた……)
またイけてしまいそうな快楽に目眩を覚える私は、ふたりに拾われる前に私を何度も痛く息苦しく犯した元彼のことを考えていた。
…――――そう、私にはいつの間にか、記憶が戻っていた。
兄弟が私を猥らしく閉じ込めているからこそ、記憶を取り戻すことに抵抗を感じなかったのだろう。
けれど、私はそのことを決して口にしない、ふたりだけのものになっている私が私の全てだった。
今、このときも、明日も、明後日もその先もずっと、ふたりだけのために躰を差し出す。
他の何も考えられなくなるほど、もっともっと淫乱にさせて、私をもっと――淫靡に共有して。
Fin.
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