愛液テディベア







 ヌルッ…グチュッ――…

 まずはクリトリスをぬいぐるみの脚で撫でるように擦られた。

「あ…っあ、あ…っン」
 彼が操作しているからこそ、私は興奮して嬌声を上げる。
 中に入れてみればと言ったくせに、クリトリスばかりを弄くる彼は入り口をまだまだ擦ってもみない。
 けれどクリトリスでもじゅうぶんすぎるくらいに気持ちがよくて、わざとやられている愛撫に私の背筋はふるえ上がった。
 もう少しで、達してしまいそうになる。

「クリトリスだけでも気持ちいい?パンパンに膨れてるね?」
 陽斗に執拗な摩擦を与えられ、余計に膨れ上がる。
 彼はそれを知っているからこそ、途中で力が余って入り口まで擦ってしまうようなへまは決してしない。

「あっあ…っあ、は…っあ、陽斗…っ、も…っ、私っ……」
 あくまで、今はクリトリスだけをぬいぐるみを使ってまさぐっている。
 達してしまいそうなくらいに感じている私の乳首は、硬く起ってぷっくりと充血していた。


「イきそうなの?ほんと葵はぬいぐるみが大好きなんだね」
 私の嬌声に聞き返した彼は、ぬいぐるみの脚をクリトリスから放していってしまう。
 とろりとした蜜が、シーツに垂れて落ちる。

「何かすっげえムカつくな……痛くても我慢してろよ?」
 とうとう、テディベアの脚先が、出来る限り窄められて中へと滑り込んだ。


 ヌググッ――――…

「ん…っ、あああ…っあっや……っ」
 初めての感覚は、思った以上にざらざらしていた。
 私は彼の肌が滑らかであることを、思い知る。

 全部彼がしているからこそ、いつも以上に感じているのに……でもぬいぐるみに嫉妬してくれる陽斗が可愛くて仕方ないからそのことはまだ伝えてあげない。
 こんなふうに意地悪されるのも、彼だからこそ大好きだからまだ伝えてしまうのは惜しい。

「全然嫌じゃないくせに……葵が締めつけるから入れにくいんだけど」
 自分で拡げている中へと、ぬいぐるみはどんどん押し込まれる。
 愛液を吸って、重みを増しながら。

「そんなことっ……言っ、たって…っ、あ…っああっ……」
 ヌグヌグと中を擦られて、私の躰はビクンと跳ねた。
 このテディベアを使って自慰をするときは、とりわけ情熱的になりそうだ。
 願わくはこっそり彼に見られながら、厭らしい行為に耽ってみたい。


「抜き差しできるかな?」
 可能な限り入れてしまってから、陽斗はぬいぐるみの脚を動かし始めた。

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