※※第354話:Make Love(&Nirvana).214







 四つん這いになって、上にも下にも彼を深く与えられているのはとてつもなく淫らだった。

 ひっきりなしに軋るベッドはぐしょ濡れになり、乱れきっている、ナナは後ろから突く彼に乳房を揉みしだかれる。

 「んんっっ、んーっっ!」
 しゃぶりつきながらオーガズムを得ている彼女は愉悦に溺れて涙を流し、健気に吸いつく彼女の頬を彼は愛撫していた。

 現実にプレイとしてやってもらえるのなら、太くてでかい玩具を嵌めた状態でご奉仕とか、SM用の猿轡をされた状態でめちゃくちゃに激しいやつとか、そういうのを所望しているのであって、決して薔以外の誰かを交えて3Pをしたいわけではない、それだと最終的に惨劇となってしまう。
 重要なのは上の口も下の口も容赦なく責められるという点であって、三人でするという点ではない、三人でエッチしたところで交わっているのはナナと薔だけなのだし。




 「上にも下にも俺のを咥えて……やらしいな?ナナ……」
 彼女を見下ろし、薔は微笑んだ。
 ぞくぞくしたナナはなるたけねっとりと彼を吸い上げ、小さく頷く。
 「へえ、自覚はあんのか……」
 腰づかいを激しくした薔は彼女の胸から背中を愛撫していった。
 ふるんっと揺れた白い乳房が、そのあとからはゆさゆさと過激に弾みだす。

 「んっ…んんん――――――――…っっ!」
 咥えた状態で戦慄き、ナナは絶頂を得た。
 「……っ!」
 ほぼ同時に薔も射精をして、たっぷりと彼女の中に注ぎ入れた。
 再び迫り来た愛おしい脈動に膣はキュンキュンしっぱなしで、収縮に逆らい彼はスムーズに抜いてしまう。



 「二人分が溢れ出してとろとろだぞ?」
 抜いた彼は強引に彼女を仰向けにさせ、掴んだ脚をぐいと開かせた。
 二人分というのは、言い替えれば二回分、となる、むしろ正しくは二回分だった。
 「や…っ、あ…っあっ、ん…っ、」
 見られて恥ずかしいナナは、両手も掴んでベッドへと押さえつけられ、興奮している。

 「こら、暴れんなよ……」
 さらに強く手を押さえつけて、ゆびを食い込ませた薔はいきなり彼女を抱き上げた。
 「あ…っ!?あ…っやっ、あああ…っんっ、」
 彼の上に座らされ、ナナは挿入される。

 「あっあっあっっ…あっ、あん…っ、あんっあ…っあんっ!」
 淫音が響き、奥を突き上げられる彼女は乳房を撫でられ、イラマチオにも没頭した。


 触れあう肌は汗ばみ艶かしく、この行為はいつまでも終わらないように思われた。
 ナナは薔のために淫れ、喘ぎ続けた。

[ 77/202 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]



戻る