※※第363話:Make Love(&Sex aid).54







 「あっ…あ…んっ、」
 ナナは強引に脚を開かれ、パンツを脱がされた。
 「確かに、おまえの言う通りになってんな?」
 ゆびを這わせてグチュグチュと音を聞かせた薔は露にし、バイブを抜くことなく当てがう。

 「え…っ!?そんな…っ、ぃや…っ、」
 玩具はなしに、純粋に彼だけを感じたいナナは戸惑った。
 当てがわれただけで背筋は痺れたものの、バイブがやはり邪魔になって来る。
 「待ちきれねぇんだろ?」
 なだめるようあたまを撫でた薔は躊躇いもせず、一気に挿入した。

 「じっとしてろよ……きついんだから……」








 ズグッッ――――――…!

 「んあああっっ!?」
 中がギチギチになり、最奥まで擦られるようになったナナはあまりの快楽に躰を反らす。

 「あっあっあっ…ああっっ!」
 自分でもよくわからないまま、すぐに絶頂を得る。
 「おまえがとろとろにしてくれてなかったら、こうは行かなかったぞ?」
 玩具と一緒に挿ったモノをスムーズに動かし、彼は彼女の奥を何度も責めた。
 服の上から乳房を揉みしだき、首筋にキスもしてゆく。

 ズチッ…!グチッ…!

 体液は溢れ出し、否応なしに動くバイブがゴリゴリと膣を擦った。
 振動は続いていても、ピストンが過激で玩具自体の振動はよくわからない。
 彼が激しくするから、ナナは極上の悦びを感じる。


 「あああぁあ…っ!」
 また絶頂を得ると、ギュウギュウに収縮したおかげで玩具はずるんと抜け落ちた。
 反対に彼は強く吸い寄せている。
 「勝手に抜くなよ……」
 腰づかいを濃厚にした薔は落ちた玩具の振動を止めた。
 愛液でヌルヌルになり、艶めいたバイブは息を潜める。


 「んあっ…あっ、ごめ…っ、あっ、あ…っんっ、」
 ナナは勝手に抜いてしまったことをきちんと謝ろうとした。
 その瞬間に顎を掴まれ、くちびるを奪われた。

 「んんっっ!」
 キスをされだすとオーガズムを得て、彼にしがみつき夢中で舌を伸ばす。
 薔はキスをリードして、彼女の舌を誘い出し、絡めあう動きを合わせて、呼吸も合わせていった。


 パンッッ!パンパンッ――…!

 ふたりは激しくぶつかりあい、激しく舌を絡めあう。
 激しいのに、肌を愛撫するゆびさきは甘く優しかった。

 「ん…っ、あ…っ、」
 いったん僅かにくちびるを放して見つめあうと、再び貪るみたいにくちびるを重ねる。

 ナナの中が狭くなるほど、薔の脈動も増した。
 彼女に我慢をさせているあいだ、彼は何もしていなかったわけではないし、何も感じていなかったわけではい。
 平常を装っていたのは、ナナだけではないのだ。



 「んんん…――――――…っっ!」
 彼に抱かれて戦慄き、ナナは絶頂を得た。
 「……っ!」
 ほぼ同時に薔も射精をして、今日はこれが初めてではない迸りを勢いよく注ぎ入れた。





 欲しがっていた白濁で子宮まで充たされ、結合部も艶かしく蕩ける。
 ナナはビクビクとつまさきを伸ばし、彼を狭めていた。

 「ん……」
 締めつけられて感じた薔は舌を深く滑り込ませ、彼女を抱き寄せた。
 今は何も抑える必要がなく、互いに激しく求めあった。














  …――Drink me.

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