※第6話:Game(+Foreplay).4




 自分にまたがって見下ろす薔を見あげながら、ナナは“いいながめ”という気持ちを押し殺せずにいた。

「騎乗位のが良かったか?」
 ………………きじょ?
「あとで乗らせてやるから、とりあえずキスさせろ。」
「そんなこと、やめ」

 チュク――――――…

「んむぅ……………!!」
 薔はナナのほおを両手ではさみ、激しくくちづけてきた。

「口を開けろ。」
「んんっ?」
 くちびるを触れあわせて、ただようほどに艶めかしく、
「開けねーなら、ムリヤリ入れるからな。」
 強く押しつけあったくちびるが、吐息すら漏らすまえに、

 (舌、入っ……………)

 キスには“ディープ”がついていた。




 すごくいやらしい音のなか、
 (このひとのキス、気持ちよすぎておかしくなりそうだよ…………)
 ナナはまさに言葉通り、キスだけでイきそうになっていた。
「……っ………ン……………は…………ぁ……………」
 触れ合うくちびるのあいだから、ナナは荒く息をこぼす。
「んはぁ……………」
 ようやくくちびるは離されたのだが、つぎにその罪なくちびるは、ナナの顎から首筋へと伝っていった。

「はぁ…………は…ぁ…………」
 もはや理性は薔にあずけてる状態の、ナナ。
 ぐったりと、くちびるの愛撫をむさぼっていると、


「邪魔だ、これ。」


 シュル――――――…


 ついにナナの制服のリボンは、ほどかれちゃいました。




「はあっ……………はあっ………………」
「この程度でお前は、息上げすぎだ。」

「はぁ……………」
「最後までもつのか?」
 薔はナナのシャツのボタンを、うえから外してゆく。
「どーせ下は濡れてんだろーが、とりあえず上から慣らしてやるか。」


 パサ――――――…


 ボタンはすべて外され、脱がされかけてるシャツのあいだから、のぞくナナの肌。
 まえを隠すのは、すでにブラだけとなっていた。
「ねえわりには、立派なモンつけてんだな。」

 プツ――――――…

 前ホックが、外された。

 まさにそのとき、




「ワン!」





 花子の声がした。

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