※第6話:Game(+Foreplay).4




「ちょっ、なに脱ごうとしてるんですかぁ!?」
「あ?」
 薔は顔をすこし火照らせ、うつろだからセクシーな瞳でナナを見た。
 (どーしよう!?もうおかしくなるくらいこのひと色っぽいんだけど、ここで脱がれたらわたしもう、逃げられないよ!)
 脱いでなくても、逃げられてません。



「なんだ?逆に脱がしてーのか?」
 …………え?
「ならそれを、はやく言え。」
 ………えぇえ!?

「わたしそんなこと、ひとっことも言っ」
「見たくねーのか?俺のカラダを。」

 ちょっ。

「立派な間があったな。」





 ナナのまえで、薔はふんぞり返った。

「脱がせてやるから、ほどけ。」
「なにをですか?」
「それを言わせたら、即挿れだ。」
 えぇえ!?
 なにをいれられるのかよくわからないけど、とんでもなくいやらしいよ!!


「はやくしろ。」
 ナナは、手を伸ばし、

 シュルッ―――――…


 彼のネクタイをほどきました。




 床に落ちたネクタイを拾おうとしたナナの手を掴み、
「いーから、外せ。」
 薔は自身の胸元に、ナナの手を当てます。
 (うぅ……………っ……)
 震える手でナナは、ボタンに手をかけました。
「うえから外せよ?」

 プツ――――――…

 時間をかけて外しおえると、薔のなめらかな肌があらわになった。

 ゴクリ

「あと少しだ、やれ。」

 ナナは前かがみになり、シャツのうえから肩に触れた。
 そしてゆっくりとシャツを下ろし、ゆびでなぞるように、脱がしました。




 パサ―――――――…

 シャツはなめらかな肌からソファへと滑り落ち、床に舞い降りた。





 うわぁ―――――…

 (めちゃくちゃキレイなカラダで、どうやってもさわれないんですけど!)
 ナナはすでに、触る気でいた。



「前戯の長さだけは、表彰モンだな。」

 …………………ぜんぎ?

「現代のセックスにおいて、やたら長げぇ前戯はドン引きに値すんぞ。」
 そういうのはいったい、どこで調査するんですかぁ!?



「いっそヤるか?」
「な、なにをですか?」
「セックスに決まってんだろーが。」

 ………えぇえ!?

「どーせもう、脱がすモンはあんまねーしな。お前のは俺が脱がしてやる、安心しろ。」
 きゃあ―――――っ!!

「ちょっと、いやらしすぎてわたし、ついていけません!」
「あ?」

 薔は身をかがめて包むように、ナナの耳もとで囁いた。





「キスだけでイけるだらしねぇカラダが、なに言ってんだ?」





 え―――――――…?


 ドサッ――――――…

 ついにナナは、薔に押し倒された。

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