※第6話:Game(+Foreplay).4





 サァ―――――…
 紅く染まってゆく、通称・ナナの同類。

 (ギャ―――――――ッ!!)

「この惨劇は、なんですか!?アナタさまはなにをやってるんですか!?」
「切っただけだ、ゆびを。」
 ひぇええ……………!
「ちょっと、これははやく、大病院で緊急手術を受けたほうがいいですよ!」
 大げさにもほどがある心配をナナがしていたとき、

「お前、」

 ナナの耳もとで、声は響いた。



「いるか?これ、」



 え――――――――…?



「しばらくヤってねーからな。」
 離された手が、ナナのくちもとへ添えられる。
「それにこれは、立派な看病だ。」
 ゆびさきが、くちびるを撫で、這えば。
 血液がまるでルージュのように、そっと、ひかれてゆく。



「飲めよ、はやく。」




 身震いをするナナが、
「い、いや、あの、それよりも、一刻も早く救急車を呼びましょう」
 と言い終えぬまえに、くちのなかに血まみれのゆびさきが入ってきた。


「ンむぅっ…………!」
 ドクドクと脈打つ心臓と、押し寄せる快感。


「ふっ………ぅ………っ……………は…………ぁ……っ……………」
「ムダにエロい声を出すな。押し倒すぞ。」
「そっ…………な…………ぁ……っ………………」
「どーやらお前はその顔を俺に、見られてーようだな。」


 プッ―――――…



 ようやくゆびが抜かれたと思ったら、

「リビングでヤるか。」

 ナナは抱きかかえられました。
 ちなみに若干、ぐったりしております。

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