第5話:Game(+Spread).3



 どわぁ…………!!
 どさくさにまぎれて、すごい嬉しいとこさわっちゃったよ!!(※さすが変質者。)

「いや、それより、なぜにアナタさまはそんなに熱を出しているんですか!?」
「教えてやろう。」


 …………………え?
 教えてくれるの?

 ……ぇぇぇぇぇぇえ!?

 まさか覆えされたのかパターン!?のように、見えなくも、ない?



「昨日の話だが、どこぞやのドクソバカ女に、“クソバカやろう”と呼ばれてな。」
 ………………え?
「そのとき芽生えた殺意を洗い流すべく、花子と散歩へ出かけた。」
 …………ぇぇえ?
「傘の権利は花子にある。よって濡れた結果が、これだ。」
 えぇええ――――――っっ!?
「ちょっと、ものすごく遠まわしに、わたし責められてるんですけど―――――――っ!!」
「お前を激しく攻め立てようと、責めたことはまだねぇぞ?」
 おわぁ!
 辞書引かなくても、いやらしさがひしひしと伝わってくるよぉ!
 まさかこのひとって、辞書をも網羅しているのか!?

 だからそんなにも、辞書を激推しするのかぁ―――――っ!?
 (なんで“激推し”、知ってるの?)



 そんなこんなしてるうちに、始まっちゃったんですよ、授業。





 一限目は、担任・吉川による現国だった。
 吉川は、見ようによっては、至って普通の教師である。



 よって二限目、化学、いきます。

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