※第48話:Love(&Destiny!).37






 到着!

 懐かしの、薔のマンション!




 荷物を一通り整理してから、ナナがお風呂の間に薔が夕食の支度をして、みんなで食べてから、ナナは後片付け、薔はお風呂となった。


 そして、またまた薔を真ん中にして、ナナも花子も眠りに就いたのでした。














 ――――――――…

 虫が知らせる、とは、よく言ったものだ。


 とある暗い森の中に、ゆらゆら光が灯る、屋敷、と言うより、アジトがあった。


 窓はすべて、熱線反射ガラスで、屋内の様子を窺うことは、ほぼまったくと言っていいほど、出来ない。




 そのアジト内、とある部屋で、煙草を吸っている何人かのオトコがいた。


 「そう言えばさ、ボスが一番気に入ってるあの“ヴァンパイア”に、ちょっと似た男の子を見たんだよなぁ。」
 ふと、一人のオトコが、スタンド灰皿に煙草を押し付けて、
 「その子もヴァンパイアなのか?」
 ジッポを手にしたさらに一人が、新しい煙草を咥えたまま尋ねた。


 「いやぁ、わかんねぇな、あれでヴァンパイアだったら、無敵だと思うぜ?」
 「そんなにすごかったんだ、」
 などと、会話が弾みだした瞬間だった。




 「その話、詳しく聞かせてよ、」




 男とも女とも聞き取れる声が、会話を貫いた。





 ギクリとした一同が、いっせいに振り向くと、


 「ボス……!」


 が、いつの間にか、立っていたんです。




 「そろそろあの子には飽きたから、新しい恋人が欲しかったんだよ。」

 ニヤリと笑ったボスは、天井を仰ぎ見た。

 外から中は見えなくとも、中から外はよく見える。


 すこし赤みを帯びた満月が、煌めき見下ろしている。




 月光を浴びたボスの体は、突然変異を始めた。




 ゴクリ…

 オトコらは、煙草の灰など気にもせず、息をのむ。




 ボスの姿は大きくなり、“狼男”へと変貌を遂げていた。





 「はあぁぁ…」
 剥き出しの牙からは、先ほどとは打って変わって、低く轟く息が漏れる。




 「ヴァンパイアなど、とるに足らぬ…」
 ギラギラとした瞳は見開かれ、ボスは告げた。




 「ちょうど良かったではないか…、“羚亜”とその子を、取り替えてしまえ。」









 …――生け贄のつぎは、狼男の恋人ですか。







 ついに、“狼男”まで登場しちゃったかと思ったら、物語はこのあと、


 《F・B・DU》


 にて、

 またまた繰り広げられてゆきます!







 …――New episode continues to the F・B・DU!

   SOON!!!!!!

[ 543/550 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る