※第48話:Love(&Destiny!).37
「あぁ……っ!」
ベッドの上、濡れて重なり合っていたが、ふと、ナナが甘い叫びを上げた。
「おまえ、今、すげぇ感じたな…」
汗を浮かべた薔が、囁いて、
「ん…っ、あ…、」
シーツに沈むほどカラダを反らしたナナは、左手で枕を掴んだ。
クイ――――…
その手を、自身の背中へとまわして、
「…っあ、ッ、…く…っ、んなモン、掴むな、っ、しがみついてろ…っ、」
擦り切れた声を零した薔は、かがみ込むようにして、突き上げた。
「あぁ―――――――…っ!」
持ち上げられたナナのあしは、天に向かうみたいに、びくびくとふるえている。
「やっ、あっ、あぁっ!薔っ、激し…っ、っン、はあっ…ん、あああっ!」
肌が擦れ合い、吐息と喘ぎ声と水音が、部屋には満ちて、淫れてゆく。
「はぁっ、あ…っ、ナナ…、もっと、激しく…、求め合おうか…、」
波打つシーツのなか、乱れきって、溺れてしまいそう。
その頃、隣の部屋では…、
「ゾーラ先生ぇ、このホテルお風呂はおっきぃぃけどぉ、音漏れするんだねぇぇ。」
赤いほっぺたに両手を当てたこけしちゃんが、ニコニコと述べていた。
「あぁ、はっきりとは聞き取れないが、時折だから、また、それとなくいやらしいな。」
眼鏡を持ち上げた醐留権も、感想を述べた。
『……ゃ、ぁ…ぁ………』
またまた聞こえてきましたのでね、
「これは、お預けを食らっている私としては、耐え難くもあるが勉強になる。」
ちょっと赤くなった醐留権は、そんなことを言って、
「ゾーラ先生ぇ、立派な先生なのにぃぃ。」
にっこりとこけしちゃんも、返したのでした。
その夜はけっこう遅くまで、途切れ途切れ、声は響いてきたのでした。
次の日の朝。
音漏れについてはいっさい触れなかったのでね、
シャワー浴びたりしちゃって、じつに清々しい朝だったんです!
二日目は、デスティニーズ・オーシャンというところを、巡り歩いたんですなぁ。
オーシャンのほうが落ち着いた雰囲気で、なんだか終始ラブラブしてたんです、お互いに。
お土産とか、グッズとかも、ちゃんと購入したんですな。
二日目は手抜きとかじゃなくてですね…、
想像力を培うことは、ものすごく大事!
チェックアウトは済ませてあったが、荷物も車もホテルに預けられたので、いったんホテルに戻ってからの帰宅となりました。
[ 541/550 ][前へ] [次へ]
[ページを選ぶ]
[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]
戻る