※※第43話:Make Love(&Love!).7





 ッッ―――――…

 胸まで滑らせた両手は、ゆびさきで乳首を撫で始めた。

 「いきなり両方なん、大胆だな、」
 「だっ…て、ずるい…、」

 ナナはおもむろに、ゆびを動かす。

 「まぁ、おまえもそこ、好きなんだろ?」
 ちょっとだけ薔は笑って、動きに深さを添えた。


 「ん……」
 高まっているナナは、とにかく表情を見ていた。
 あとは、感触。


 ふと、両手で、

 キュッ

 と摘んでみた。


 「あ…っ!」
 切なげに瞳を閉じ、薔は声を上げる。

 その表情が、ナナを夢中にさせる。


 「…っあ…ッ!おい、引っ張っんな、…っ、あ…ぁッ、あ、」
 いつもならこういう場合、けっこうな割合でナナはいったん止めるんです。

 しかし、このときは緩めたくらいで、止めなかったんです。


 「ああ…っ!」
 なので、ひどく感じたみたいに、薔は上擦った声を上げた。


 「も…、だめ…っ、薔……、」
 「だめな、わりには、…ッ、弄り、過ぎだ…っ、」

 そうこうしているうちに、繋がっている部分は濡れて熱を帯びまくっていた。


 「…ッく、…キツ…っ、」

 乱れきったシーツのなか、薔はナナをつよく抱き寄せる。

 抱き寄せられた反動で、ナナはゆびをつよく押し当ててしまった。

 「あ…っ、ばか、潰すなっ、」
 すこしだけ、カラダを反らした薔。

 「いや、だって、もぅっ、潰れないほど、硬い、です…っ、」
 「擦んなっ、ッ、」

 ベッドは軋み揺れる。



 「だめ…っ、ほんとに、イっちゃう…、」
 「あぁ…、俺も、おまえに、…あっ、だして、いいか…?」
 どうやら、またしても、ふたり同時に限界のようです。

 「んっ、いい…っ、いつも、みたいに…、お願い…っ、」
 「…っあ!」
 すべては、フィニッシュへと向かった。


 「はぁっ、はぁっ、あ!」

 擦り切れるほどの息をして、カラダは戦慄いた。


 「―――――――…あぁっ!」










 とろけそうなからだのなかに、まだずっと、残っている。

 裸のまま、やさしく抱き合い、何度もキスを交わしていた。


 「好き、なんですっ、」
 触れ合う合間に、愛を告げるナナ。

 「好きです、薔っ、」
 くちびるでくちびるへと、何度も伝えるように。




 本格的に、くちびるは離されてから、

 「おまえの好き、全部集めて、愛してやるよ。」

 薔は微笑んだ。


 「なんだか、やっぱりずるいですーっ!」
 「でも好きなんだろ?」

 ………うぐ、

 「はい、好きです…」
 「かわいいな、」

 あたまをなでなでされたので、

 (やっぱりずるいですって―――――――っ!!)

 ナナは、こころで叫んだのでした。

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