※※第41話:Make Love!(&Cosplay).6






 ちゃんとすべて搬入が終わったりして、ハザマさんたちは、にこにこと帰っていった。




 「おわぁあ!なんか、新しい生活って感じです」

 ね!と振り向いたナナのまえ、

 バサッ


 薔はTシャツを、脱ぎ捨てた。



 (うぎゃあ―――――――――――っ!!)



 「いいいいいきなり脱がないでください!おカラダがキレイなんで、困ります!」
 「脱がしたかったのか?」

 ……えぇっ!?

 「い、いや、それは、その、」

 真っ赤っかなナナさんは、

 ドサッ―――…

 ソファに追いつめられた。



 「今度は、前からするか?」
 「きゃあ――――――っ!!」

 なにげにこの一部始終を、花子はつぶらな瞳で見ているんです。
 ちゃんと尻尾も振っている花子は、偉い!
 …よね?




 いよいよ、前からか!?

 と想われた瞬間、

 〜♪〜♪

 ナナの携帯が、鳴っちゃったよ。



 家族orこけしちゃん、である。


 (あちゃあ!)
 肩を落としたナナよ、やはり前からシたかったのか?

 「出ていーぞ?」
 薔は落ち着いて、彼女から降りた。




 電話は、こけしちゃんからであった。



 「もしもし!こけしちゃん!」
 お引っ越しの報告とかも考えて、ナナはテンション高めに電話に出る。


 しかし、

 『…グスッ、』

 こけしちゃんは電話の向こうで、泣いているようだった。


 「ど、どうしたの?こけしちゃん、」
 携帯を耳に当てながら、オロオロし出したナナに、

 『…ナナちゃぁぁん…、』

 涙声で、こけしちゃんは告げたのだった。



 『あたしぃ、失恋、しちゃったのぉぉ……。』




 これから、こけしちゃんがちょっとだけ、ヒロイン的存在に、なっちゃうかも!














 ――――――――…

 そして奥深くで、同時進行があった。

 「どうなってるんだ!まったく!」

 ダン!!

 とある屋敷にて、ひとりのオトコがテーブルを叩きつけた。

 そこには何人かのオトコがおり、皆、テレビを前にしている。



 「能力も使わずテレビに出るなど、一族の大恥だ!」

 怒り狂っているこのオトコの周りは、深々と相槌を打っている。


 そのとき、

 「まぁ、いいじゃないか。」

 オトコたちの後ろから、ひとつの声が響いた。


 いっせいに振り向いた先では、ちょっと貴族みたいな男性が、偉そうに大きな椅子へと腰掛けている。

 息をのんだオトコたちは、その名を口にした。


 「リリュークさま…!」





 「みんな、よく聞くんだ。」
 リリュークと呼ばれた男性は、テレビを指差し、告げた。


 「あの女を連れ去った人間は、上玉だ。」


 と。




 「ええっ!?よく、おわかりに!」
 感心しまくったオトコたちのまえ、リリュークは笑っており、

 「以前、一度だけ目の当たりにしたから、僕にはわかるんだよ。」
 こう言ったあと、彼は立ち上がった。




 「探す手間が、省けたね、」

 テレビに歩み寄ったリリュークは、一時停止された画面を見つめる。


 そして、言いました。



 「もうすぐ、我々の儀式が始まる。この男を、王への生け贄として、捧げようではないか。」




 Now,what you said!?







  …――What happens to new episode?

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