※※第41話:Make Love!(&Cosplay).6





 まず髪を拭いてから、カラダを拭いたのだが、ナナはいつ気絶してもおかしくないほどにドキドキしており。


 (うわぁ!もう、いい匂いだよ!)
 とか想っていると、

 ちゃんと拭き終えた頃、


 チュ―――…


 いきなりくちびるを塞がれた。


 「ふぅ…っ、」
 突然のキスに、ナナはきつく瞳を閉じる。

 くちびるが何度か、つよく触れ合う。


 そして離されたとき、

 「落ちるじゃねーか、」

 ナナのくちびるを見ながら、薔はこう言ったんです。


 「はい……?」
 ぽーっとしながらもナナは、

 (そう言えば校長先生が、キスしても落ちないって言ってたような、)

 と思い起こしていた。




 そのとき、

 「まぁ、いい。肌だと落ちねーのか、やってみろ。」

 ひどく近くで、薔がこう言い放ったんです。



 「は、肌?」
 ナナは、キョトンとする。

 「おまえが脱がせたろ?好きなとこで確かめろ。」
 この言葉で、すぐに真っ赤になりましたがね。



 「えええーっ!恥ずかしいですってーっ!」
 「なら、お仕置きだ。」

 …ええ!?

 「いつも舐めてんだろ?はやくしろ。」


 ぎゃああ―――――――っ!!



 とにかくドッキドキのナナは、顔を近づけていったんだとさ。




 ちゅっ、

 首すじに、キスをする。

 そして確かめたが、

 「いや、これ、肌だと落ちない気がします。」

 正直に、結果を報告した。


 「もっと、やってみろ。」

 呪文みたいな声にいざなわれ、

 「ん…………」
 ナナは、薔の肌に、くちびるを滑らせていった。




 やがてたどり着いた胸元で、それとなく夢中になっていると、

 ギュッ

 ふと、ナナのメイド服をきつく掴んで、


 「……ッあ…っ、」


 薔が声を漏らした。




 「うぎゃあ!すみません!」
 とっさにナナは、からだを起こす。

 そして見た薔は、

 「……ん………?」

 すこしぼんやりと、彼女を見つめ返した。



 (もうっ!このひとがあまりにも色っぽすぎて、わたしはおかしくなりそうだよ!)
 こころで悶えまくっているナナへと、

 「なぁ、ナナ、」

 薔は提案(誘惑?)したんです。


 「おまえの夢を、再現してやるか。」








 「いやいやいやいや!エッチなんで、いいです!」
 「遠慮すんなよ。」

 ……えええ!?

 「いや、わたし、どう考えても男にはなれないんで、無理です!」
 「出来るとこまででいーぞ?」

 …えええええーっ!





 ゴクリ…

 ナナは、息をのむ。


 (メイドとご主人さまの設定は、この際ナシってことだよね!?)

 とか想いながら、

 「で、では、ベッドに座ってください!」

 結局、再現することと相成った。






 ギシ…

 ふたりしてベッドに乗ったが、ナナは薔の後ろに座った。

 「あのぅ、」
 「あ?」

 ゆっくりと後ろから、手をまわす、ナナ。


 「ここを、こういう風にしたんですが、いいですか?」

 彼女は、両手で、薔の胸元を弄りだした。



 「あ…っ、」
 すこしだけカラダを反らして、薔は微かな声を上げる。

 (うわぁ…!現実になっちゃったよ!)
 ナナさんは、大興奮である。



 「おい、…ッ、あんま、グリグリすん…っ、あ、…ッぁ、」
 突然、ビクッとして、薔が甘い声を上げたので、

 「うぎゃあ!痛いですか!?」

 手を止めたナナは、思わず尋ねた。


 すると、

 「違ぇよ…、おまえだと、すげぇ、感じるんだよ…」

 吐息混じりに、薔は応えて、

 「え……?」

 カリッ

 とっさにナナは、引っ掻いてしまったんです。


 「あぁ…っ、」
 上擦った声を上げて、薔はナナにもたれかかる。


 「は……」
 熱い息を吐いている彼の胸からは、僅かに血が流れ落ちていた。


 「ぎゃあ!すみません!」
 すぐさま、ナナは吸いついて、

 「あ…っ、ばか…、やめ…っ、」

 ドサッ―――…

 折り重なるようにして、ベッドのうえに倒れ込んでいった。







 「ん………」
 ナナは無我夢中で、血液を吸い上げていた。

 「はぁっ…、はぁっ、あ…っ、」
 彼女のした、薔は息を荒げている。



 「おまえ…、乳首だけで、イかせる気か…?」
 ふっと、こう囁きかけた彼からすこしだけ離れて、よくよく見ると、

 「あ…、消えてました…」

 血の痕はキレイに消えていた。


 「これじゃ、再現になんねーだろ。」
 「い、いや、あのですね…、」

 「あ?」

 真っ赤でもじもじするナナは、それとなく凄いことを述べた。


 「この後、後ろから入れたんですが、わたし、ついてないんで…、」

 と。




 「・・・・・・・・・・・・・、」
 薔は、黙った。


 「ほんと、すみません、せっかくここまで、してくださったのに…」
 申し訳なさそうに、俯くナナ。



 「おまえは、天然なのか?」

 この問いに、天然がなんだかよくわからないナナは、かおを上げた。

 「なら、」
 薔が起き上がる。


 「俺が後ろから、挿れてやるよ。」

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